ボイストレーニングで話し方を改善!10分で誰でも「いい声」に変わる

ボイストレーニングで話し方を改善!10分で誰でも「いい声」に変わる

話し方にコンプレックスを持つ人は多い。そのなかには「自分の声が変だ」と感じ、改善したいと思う人もいるはずだ。

日常でも、ビジネスでも、聞き取りづらい声は損だ。まず話を聞いてもらえない。すばらしい話をしても、相手に届かなければ意味がない。むなしいだけだ。

「いい声」を作る、簡単なボイストレーニングを紹介する。話し方を改善し、人を惹きつける声を手に入れてほしい。

話し方を改善する理由

話すのが上手い人は、「声」を大切にする。有名なのはオバマ元大統領だ。オバマ氏はボイストレーニングで魅力的な声を手に入れた。

欧米の上流階級や、経営者は声の重要性を知っている。そのため、ボイストレーニングを受けている人が多い。日本でも声に関心を持つ人が増えているようだ。

一流といわれる人々が、なぜ声を大切にするのか。それは話し方によって、相手に与える信頼感や説得力が違うからだ。話し方を改善するのは、自分の意見をしっかり伝えるためだ。

会議など、自分の意見が通らないのは話し方が原因かもしれない。そもそも相手に自分の声が届いているのか疑うべきだ。「え?」とよく聞き返される人は、聴覚に届きにくい周波数で話しているのかもしれない。

話し方を改善するには、発声法を変えることだ。声量が少ない、滑舌が悪いなどの悩みは、紹介するボイストレーニングで改善できる。

いい声を作る10分間ボイストレーニング

1 呼吸を改善するボイストレーニング

普段、ほとんどの人は胸式呼吸で話している。日本語は抑揚の少ない言語だ。呼吸の浅い腹式呼吸でも不自由なく話せる。対して、英語には力を込める音がある。英語を上手く発音するには、腹式呼吸は欠かせない。

相手に声が届かないのは、この胸式呼吸が原因だ。まずは腹式呼吸を覚えよう。

胸式呼吸を腹式呼吸に変えるには、「手のひらに息を吐く」ボイストレーニングが有効だ。やり方を説明する。

  1. 右手を口の20cmほど前に、左手はお腹にあてる(左右反対でもいい)
  2. 5秒のあいだ、手のひらに「ハァー」と息を吐く(寒いとき、息を吹きかける感じで)
  3. 息を吐いきながらお腹の凹みを確かめる
  4. 2回繰り返す

このボイストレーニングのポイントは、息を「吐く」ことだけに集中することだ。息を「吸う」ことは考えない。しっかりと息を吐けば、その反動で自然とお腹に空気が入る。

2 声を安定させるボイストレーニング

緊張すると早口になり、声が聞き取りづらくなる。声が安定していないせいだ。聞き取りやすさには、安定した声が欠かせない。

声を安定させるボイストレーニングは、次のとおりだ。

  1. 腹式呼吸を意識する
  2. 続くかぎりの息を、一定の強さで「シィー」と吐く(25秒間)
  3. 2回繰り返す

このボイストレーニングは、息を吐くだけなのにかなりパワーを使う。25秒間、息を吐き続けることができれば合格。呼吸が深くなり、早口が改善されるはずだ。語尾が小声になり聞き返されることもなくなる。

3 腹式呼吸に声を乗せるボイストレーニング

腹式呼吸をマスターしたら、次は実際に声を出すボイストレーニングだ。やり方は「1 呼吸を改善するボイストレーニング」と同じ。「ハァー」と息を吐くのを、「アァー」に変えるだけでいい。

  1. 右手を口の20cmほど前に、左手はお腹にあてる(左右反対でもいい)
  2. 5秒のあいだ、手のひらに「アァー」と息を吐く
  3. 息を吐いきながらお腹の凹みを確かめる

声を出すとき、頭蓋骨は楽器のように響く。肩や首には力を入れず、全身を脱力させて音を響かせよう。

4 滑舌を改善するボイストレーニング

「ラリルレロ」の行は、舌がもつれて言いづらい。次は滑舌をよくするためのボイストレーニングを紹介する。

  1. 「べぇー」と、思いっきり舌を前に突きだす(声は出しても出さなくてもいい)
  2. 舌を出したり戻したりを8回繰り返す
  3. 口を閉じた状態で、舌を上下の歯茎に沿って口の中で大きく回す(舌回し体操などと呼ばれている)

このトレーニングは、口周りの筋肉のストレッチになるので、舌がもつれにくくなる。

5 さらに滑舌を改善するボイストレーニング

次のトレーニングを行うと、さらに美しい滑舌を手に入れることが可能だ。

  1. 「ケロケロケロケロ、ケロケロカエル」と5回繰り返す(恥ずかしいのは我慢だ!)

ラ行を発音するとき、舌先は前にある。カ行を発音するときは、舌を奥に引っ込める。ラ行とカ行を交互に発音するのはかなりむずかしい。でるようになると、かなり美しい滑舌の持ち主だ。

6 説得力がある話し方のボイストレーニング

話し方にアクセントをつけると、信頼感と説得力が増す。さいごは抑揚のない話し方を改善するトレーニングだ。

  1. 単語の頭で息を吐く

単語の頭で息を吐くメリットは、表現力のある話し方ができることと、腹式呼吸の手助けになること。これを意識すれば、自然と腹式呼吸になるはずだ。各単語の頭で息を吐きながら、次の文章を読みあげよう。

恋 このまま とどけたい

見る いつでも おもしろい

好き ことばで あいたくて

愛 やさしい はなやかな

ただ なかない 久しぶり

波 ときどき さようなら

風 よろしく 偶然に

胸 もうすぐ 夜明けまで

年をとると声帯は劣化する。紹介した話し方を改善するボイストレーニングを、ひとつでもいいので毎日繰り返してもらいたい。声帯を鍛え、いつまでもいい声で過ごそう。

ボイストレーニングで話し方を改善!10分で誰でも「いい声」に変わる