謝罪の仕方|ビジネスの失敗を挽回できる許してもらえる謝り方のコツ

誰もが謝罪する状況は起きてほしくないと思っている。しかし、社会人になってから謝罪したことがないという人はほとんどいないだろう。それほどビジネスと謝罪は切っても切れない関係がある。

正しい謝罪の仕方を知ることは社会人として必須スキルだ。謝り方次第では許してもらえるどころか、今まで以上に相手との関係を強くしたり、信頼を深めたりできる。ビジネスでのマイナスを食い止めるだけでなく、失敗をプラスに変え、チャンスをつかむことさえ可能なのだ。

謝罪の仕方は3ステップ

謝罪では、こちらの誠意と反省の気持ちを相手にしっかりと伝えることが大切だ。これはビジネスでも、プライベートでも変わらない。失敗を挽回し許してもらえる謝罪の仕方は次の3ステップだ。

  1. 認める
  2. 謝る
  3. 改める

1認める

謝罪では、まずは自分のミスや失敗を「認める」こと。「自分が間違っていた」「こちら側に非がある」と過ちをはっきり認め、受け入れる姿勢を見せることが大切だ。心のこもっていない形だけの謝罪ではすぐに見抜かれ、かえって火に油を注ぐ結果となる。それでは謝罪をする意味がない。

場合によっては相手側にも非があるかもしれない。しかし、こちら側にも悪いところがあったはず。まずは自分が犯したミスや失敗の部分を「自分の責任です」と心の底から認める。これが謝罪のスタートだ。

2謝る

次は自分のミスや失敗を「謝る」こと。謝るときは、相手の目をしっかりと見て謝罪の言葉を伝える。深々と頭を下げるのも忘れない。謝罪の気持ちを言葉と態度で示すことを心がけたい。

謝ったあとは「どうしてミスや失敗が起きたか」という理由を述べる。理由を伝えるのは相手の不安を消すためだ。自己弁護のためではない。

理由を述べるときは具体的に説明する。「忙しかった」ではなく、「なぜ忙しかったか」「どう忙しかったか」という部分をきちんと伝える。

このとき、自分の立場を守りたい気持ちがあると、長々とした説明になりがちだ。言い訳がましい説明では、責任から逃れようとしているように相手は感じる。

説明は事実をはっきりとわかりやすく伝えることだ。説明する内容は前もって考えておくべきだが、用意された文章をただ読み上げているような謝罪では心がこもっていない。バッシングを受ける政治家や経営者の謝罪会見と同じだ。自分の言葉でお詫びの気持ちを伝えるのが、許してもらえる謝り方だ。

謝るときは、相手のことを第一に考えること。想像力を働かせて、相手の気持ちにあう言葉を選びたい。

3改める

さいごは自分のミスや失敗を「改める」こと。謝って終わりではなく、今後同じミスが起きないように改善策を提示する。「今後、善処します」「次は気をつけます」などの謝罪の言葉だけではもの足りない。

ミスの原因を明らかにした上で「チェックシートを作る」や「マニュアルを見直し、ダブルチェック体制に変更する」など、具体的な対策まで示す。

相手の不安を解消し、「対応がきちんとしている会社」「信頼できる人」と相手に感じてもらえてやっと、ビジネスの失敗を挽回できた、許してもらえたといえる。

電話やメールでの謝罪の仕方

謝罪では、相手と対面して謝るのがもっとも望ましい。しかし、時間や状況によっては相手に会えないかもしれない。そのときは、応急処置として電話やメールを使う。

電話での謝罪は目の前に相手がいないため、気が緩みがちだ。気づかぬうちにため息をもらしたり、別のことを考えていたりする。そういうちょっとした気配で、誠意があるかどうかが相手に伝わる。表情が見えないからといって片手間で話すのはもってのほかだ。事前に伝える内容を書いたメモを用意し、簡潔に話すように心がけたい。

メールは夜遅い時間帯など、相手が電話に応じてくれないときの応急手段だ。メールの文面は短くまとめ、長々と書かない。お詫びの気持ちと現在の状況を簡潔に伝えるだけにする。

メールは表情も見えないし声も聞こえない。自分が思っている以上にそっけない印象を相手に与える。「申し訳ない」という謝罪の気持ちがしっかりと伝わるよう、丁寧に書く。機会を改めて、相手を訪問したり電話をしたりして自分の口で直接謝罪の言葉を伝えるようにしたい。

相手別の謝罪の仕方

取引先や目上の人などには必要以上に頭を下げるのに、部下にはいい加減な謝り方しかできない人は多い。こういう人はまわりの信頼を失い、いざというとき協力してもらえなくなる。

素直に謝罪できる人は、謝ることで自分の価値が下がったり傷ついたりしないと知っている。相手に関わらずミスを認める素直さが、自分の評価につながることも理解している。意味のないプライドは捨てる。そうすれば失敗をプラスに変えることが可能だ。

部下に謝罪するとき

部下に謝るときは、中途半端な謝罪になりがちだ。とくにプライドの高い人ほど、素直に謝ることがむずかしい。はじめは「すまない」と言っていたのに、いつのまにか「お前のためを思ってやったんだ」など上から目線になる。それでは謝罪をしているのか、説教をしているのかわからない。謝罪の気持ちが伝わらないどころか、部下の反感を買う。

部下に頼んだ資料が必要なくなったとわかったとき、「それいらなくなったから」とそっけなく伝えていないだろうか。部下は時間を使って、上司のために資料を作っている。まずは部下の気持ちを考えてみることだ。相手の目を見て、資料が必要なくなったこと、無駄な作業をさせたことを詫びる。

もし資料ができあがっているなら、他の何かに活用できないかなど、部下のかんばりを無駄にしない方法を考える。謝罪の仕方の3ステップを踏むのだ。上司だからといって、軽く謝るだけで済むとは考えない。話ついでの「すまん」では、部下は謝罪されたとは思わない。

きちんと謝罪しない上司は、部下の信頼を得られない。「謝ってもらえなかった」という事実は、部下の中に残り続ける。信頼関係にはすでにヒビが入っている。もし、心から詫びることができれば、部下は自分を気にかけてくれていると感謝する。上司への信頼度は増し、信頼関係は深まっていく。

上司に謝罪するとき

部下から上司に謝罪するときは、上司から指摘が入る前にすばやく報告することだ。できるだけ早くミスをした事実を伝え、原因を説明する。「あの件はどうなった?」と上司に声を掛けられたあとでは、どうしても受け身になる。受け身では話しづらいし、言い訳をしているように聞こえる。報告が遅れていいことは何もないのだ。

「いつ伝えよう」とためらっているあいだに状況は悪化していく。すばやく報告することで上司の経験から被害を最小限に抑えたり、ミスを取り返すことができるかもしれない。自分一人で抱え込まない。困ったときに頼られるのも上司の仕事だ。

社外に謝罪するとき

取引先や顧客など、社外に謝罪するときは、ミスに気づいた段階ですぐに電話やメールで連絡を入れる。たとえ被害のない些細なミスだったとしても、「何もそこまで謝らなくても」と相手が逆に恐縮するほど丁寧に謝罪をするのがポイントだ。

謝るときは相手の都合を優先する。こちらのミスが原因で、相手はその対応に追われているかもしれない。突然会社まで押しかけたり、何度も連絡したりするのは迷惑だ。誠意は押し付けるのではなく、自然と伝わるもの。相手の置かれた状況を考え、その時点でもっとも適した謝罪の仕方を選びたい。

謝罪では相手の言い分をよく聞くこと。相手が不安に感じていることや引っかかっている部分を聞き出せないのでは、それらを解消することも、改善策を提示することもできない。

管理職には部下が犯したミスに対しても謝罪する責任がある。上司としての責任をとり、再発防止を約束するのは当然だが、当事者である部下にもミスを認めさせ、しっかりと誠意ある謝罪をさせるのも上司の役目だ。

部下の失礼な発言で取引先の担当者が怒っているときなど、当事者である部下を飛び越し上司が謝罪するのは無意味だ。どんなに丁寧に謝っても、相手の気持ちは収まらない。まずは部下に責任があることをはっきり認めさせ、十分に謝罪させたあと、改めて上司が責任者として謝罪と対策を伝える。この二段階の謝罪が必要だ。

許してもらえる謝り方のコツ

謝罪が必要となる事態は起こってほしくないが、ミスを恐れ日々の活動が小さくまとまってしまうのもよくない。日々の行動に責任を持ち、攻めの姿勢をつらぬき通すには、正しい謝罪の仕方を知っておくべきだ。社会人としての必須スキルでもある。

ミスや失敗が起きるのは仕方のないこと。そのあと、どう謝罪するかが重要だ。きちんと謝ることができれば、ビジネスで失った信頼を取り戻す道があることを覚えておいてほしい。

すぐに謝る

謝罪では、相手の気持ちを落ち着かせることをなにより優先する。ミスの原因究明はあとでいい。まずは連絡を入れ、相手の感じている不安や怒りの気持ちに対して否定や言い訳をせず、心から謝ることだ。

相手の話を聞く

謝罪では、相手の話をよく聞き、状況を把握するのが大切だ。相手の怒りの中心、根本的な原因がわからない状態では、相手の気持ちを沈めることも、改善案を提案することもできない。

本音と建前は違う。口では「製品が壊れていた」と言っていても、実際は「使い方がわからない」だけかもしれない。相手をよく見て、よく聞いて、本心をさぐり当てる。とくに苦情などでは、相手がなぜその話をしているのか考えながら聞くことだ。

言い訳をしない

ミスした原因や現在の状況を説明するときには、事実のみを簡潔に伝える。「私は悪くない」という気持ちが少しでも見えると、相手には言い訳をしているように感じる。自分の立場を守ることばかりに意識がいくのでは、言葉が安っぽくなり、誠意が伝わらない。

自分の責任をはっきり認め、心から謝罪する。許してもらえる謝り方ができてたその先に挽回のチャンスが待っている。

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