残業を減らす方法|残業が多すぎる社畜ちゃんはなぜ今日も帰れないの?

残業を減らす方法|残業が多すぎる社畜ちゃんはなぜ今日も帰れないの?

残業をするのは、命を削っているのと同じだ。残業が多すぎる社畜は、仕事の詰め込みすぎによる生活リズムの乱れで心筋梗塞や突然死のリスクが高い。どれだけ負けず嫌いでも、成功意欲が高くても、体を壊したらそこでおしまいだ。

ここでは残業が減らない7つの理由を取りあげ、残業を減らす方法を紹介する。

1仕事が人生のすべてになっている

残業を減らす方法は、まず「残業を減らした時間を使って何をしたいのか見つけること」だ。

日本の企業では「残業は社内外の評価につながる」という教えが受け継がれてきた。そしていまも残っている。これが日本の企業から残業が減らない大きな理由だ。企業で働く社畜には、この教えが染みついている。仕事が人生の大部分を占め、会社以外での時間の使い方を忘れているのだ。

時間はかけがえのない資本だ。そのことを思い出してほしい。残業を減らしたい理由が「仕事をしたくないから」「はやく帰りたいから」では弱すぎる。

残業を減らして浮いた時間を有意義に過ごすための大きな目的を見つけることが大事だ。残業を減らしても、余った時間を無駄に過ごしては意味がない。それなら、仕事をしているほうがずっと生産的だ。

社畜としての生活が長過ぎて、挑戦する気持ちを忘れていないだろうか? 自分で限界を作っていないだろうか?

自分の楽しめることならなんだっていい。残業を減らしたいと強く思える目的を見つけることだ。勉強でもスポーツでも、毎日1時間ほど練習すれば半年後には成長を実感できる。英語だって話せるようになるし、ゴルフだって上達する。

家族と触れ合う時間を増やしたいというのも、残業を減らすための最高のモチベーションになる。何のために残業を減らしたいのか。その目的をはっきりさせるのが、残業を減らす一番の方法だ。

2仕事のスケージュールがうまく立てられない

仕事量と時間の関係を研究したものに「パーキンソンの法則」がある。その第一法則が次の言葉だ。

仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する

これは、人は締め切りのギリギリまで作業を続けるということだ。たとえば資料を作る場合、締め切りまで1時間のときはシンプルなもの、2時間のときは+αを加えたものを作成する。時間内に作業がぴったり収まるように、仕事のクオリティーを調整しているのだ。

仕事に期限を設けないとさらにひどいことになる。長時間の会議がその典型だ。1時間で終わる予定の会議が2時間も3時間も続くのは、話さなくていい話をするからだ。「1時間で終わらせる」という意識が低いため、議題から逸れた話をして、必要のない仕事を増やす。これが会議がいつまでも終わらない理由だ。

個人の仕事も同じだ。残業が多すぎるといいながら、心の中では「終電までまだ2時間もある」と考えている。仕事の期限を終電に定めているため、いつまでも仕事が終わらない。社畜は時間の感覚がすでに狂っているのだ。

残業を減らす方法は仕事に期限を設けることだ。ひとつひとつの仕事に「〇〇時までに終わらせる」と締め切りを設定し、順番に進めていけば、余計な仕事を増やさなくて済む。

1日の計画を立てることも大切だ。前日あるいは当日の朝、1日のタイムスケジュールを作る。手帳には会議や外出予定だけでなく、資料作成などのデスクワークもすべて書き込む。ひとつ仕事が終わるたびに「次はどの仕事をしようかな」と考えるのでは生産性が低すぎる。残業が多すぎる理由だ。

人の集中力はそれほど長く続かない。続いても90分ほどだ。スケジュールは90分を一コマとして組むのがいい。

自分の能力を過信しすぎないことも大切だ。仕事を詰め込みすぎたり、作業時間の見積もりが甘かったりすると、少しずつ計画はずれていく。しわ寄せで結局残業することになる。

仕事では不測の自体が起こることもある。スケジュールは余裕をもって立てたい。

1日にできる仕事は限られている。必要な仕事を優先し、無意味な仕事は捨てる。それが残業を減らす方法だ。

3仕事が予定通りに進まない

予定通りに仕事が進まないのも、残業が多すぎる理由の一つだ。残業を減らす方法としてタイムスケジュールに仕事の成果を書き込むことをおすすめする。

予定通りに終わると「〇」をつけ、終わらなかったらその理由を書く。「どこに時間がかかった」「どんな失敗をした」などコメントを残しておく。

この習慣を続けると自分の仕事の情報が集まり、次のことがわかる。

  • 仕事中に起こりやすいイレギュラーは何か?
  • どの時間帯にどの仕事をすると集中できるか?
  • 必要のないデータを集めていないか?
  • 減らしても問題のない作業はないか?

仕事を「見える化」することで行動が修正できる。行動を客観視できるようになると、タイムスケジュールに効率よく仕事を並べられる。

頼まれる仕事も断りやすくなる。集めたデータを使って自分の状況を説明できるからだ。残業が多すぎると上司に掛け合うときにも、このデータは役立つ。それぞれの仕事にかかる時間がわかるので、チームの仕事もスムーズに進む。いいことばかりだ。

自分の仕事を客観視できると、短時間で成果を出せる人に変わる。仕事のやり方を見直すのも、残業を減らす方法だ。

4仕事の優先順位がつけられない

頭がスッキリしている午前中に、重要な仕事や頭を使う仕事は済ませておきたい。むずかしい仕事ほど先延ばししてしまうのが人間だ。早いうちに始めることで先延ばしを防ぐのも、残業を減らす方法のひとつだ。

やりたくない仕事は手をつけるまでが勝負だ。始めることさえできれば、あとは体が勝手に動く。どんな作業でも、進めば進むほどモチベーションが上がる。仕事とはそういうものだ。

やりたくない仕事を午前中に済ませると、余裕を持って午後を迎えられる。あとは軽い仕事だけだ。さっさと終わらせて定時に帰る。まわりが残っているから帰りにくいと考えるのは、社畜となっている証拠だ。

メール対応は午前中を避けること。効率が悪すぎる。重要なメール以外は午後に残す。パソコンでの作業は思った以上に時間が早くすぎる。気をつけたい。

一度集中力が切れると、集中状態に戻るまで時間がかかる。作業効率を高めるためにも、できるかぎり邪魔が入らない環境を整えたい。Wi-Fiを切る、携帯の電源をオフにするなどは効果的な対策だ。使う予定のない会議室にこもったり、まわりに「話しかけないで」と一声かけたりするのも、残業を減らすための良い方法だ。

5迷いすぎて時間が過ぎる

仕事の手が止まるのは、判断に迷っているときだ。会社の命運を左右するような決定なら迷うのも当然だが、つまらない選択で悩む人が多い。残業が多すぎる理由の一つになる。

仕事で迷うのは自分、上司、顧客で利害関係や意見に相違があるときだ。「お客さんは〇〇だと言う」「上司は〇〇しろと言う」「自分は〇〇だと思う」。この状況が判断力を鈍らせる。

こんなとき、悩んでも無駄になることが多い。みなを満足させる解決策なんてそうそう思いつかない。最後には「これでいいや」とヤケクソになって選ぶのが目に見えている。さっさと決めてしまうほうがいい。悩むだけ時間の無駄だ。

些細なことでいつまでも悩むのは時間がもったいない。決断の時間を減らせば、より重要な仕事に時間が使える。1日にできる仕事は限られている。仕事に優先順位をつけるのも、大切な自己マネジメントだ。こうした意識づけが多すぎる残業を減らす。

6仕事を断れない

キャリアは受ける仕事で決まる。仕事には「良い仕事」と「悪い仕事」がある。良い仕事は自分を成長させ、評価にもつながる仕事。悪い仕事は成長もできず、評価もされない仕事だ。

良い仕事は依頼主が重要だ。組織はピラミッド構造になっているため、出世する人と出世しない人がいる。出世する人からの仕事は良い仕事である可能性が高い。今後のキャリアのためにも、こちらからお願いしてでも引き受けたい仕事だ。依頼された仕事が評価されると、あとあと引き上げてもらえるかもしれない。

出世しない人からの仕事の依頼は、成長できると感じれば受け、感じなければ断りたい。その人に気に入られても、キャリアに関して得をすることはない。仕事を受ける前に、その仕事に残業するメリットはあるか考えよう。

仕事を断るのはむずかしく、勇気がいる。嫌われるかもしれない。しかし、多くの仕事を抱えるのはリスクが大きすぎる。

仕事が増えると、ひとつの作業に使える時間が減る。個々の仕事のクオリティが下がり、いままで90点の評価だったものが80点、70点に落ちる。その結果、仕事ができない人と評価され、キャリアにマイナスになる。遅くまで残業するのが馬鹿らしくなるはずだ。

もちろん、良い仕事では残業するべきだ。他の仕事をすべて断ってもいい。良い仕事で結果を出すことが、今後のキャリアアップにつながる。仕事を断るのも残業を減らす方法だ。

6ダメ上司のしわ寄せ

いまだに遅くまで残業している部下を評価する上司が多い。残業が多すぎる理由だ。じっさい、労働時間が長い人のほうが評価が高く、出世しているというデータもある。残念ながら、残業には一定以上のアピール効果があるようだ。

しかし、上司のしわ寄せで残業させられるのはごめんだ。ダメ上司からの依頼される仕事は指示があいまいなため、必要以上に時間がかかる。何を、いつまでに、どの程度のクオリティーを求めているか、がわからない。

仕事のゴールが見えない、全体像もはっきりしないでは部下は困る。いざ仕事を始めてみると、じっさいは短時間で終わる作業だったり、そもそも必要のない作業だったりすることも多い。上司自身がよくわかっていないのだ。

残業を減らす方法は、ダメ上司に対して、期日とクオリティーを「〇〇でいいですか?」としっかり確認することだ。これは本来、指示を出す上司がやるべき仕事だが、ダメ上司の場合は部下の仕事になる。ダメ上司を下から突き上げるのも部下の責任だ。

仕事が終わった後に「ここまで必要なかったのに」など理不尽なことを言われないためにも、求められるクオリティーの確認は必ずやっておきたい。それだけで多すぎる残業は減る。

すべての仕事に全力を注ぐ必要はない。評価されない仕事の手を抜くのも、ひとつの残業を減らす方法だ。そのほうが、いざという時に全力を発揮できる。

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