緊張したとき、集中できないとき、やる気がでないとき。きっと呼吸が乱れているはず。
普段は意識しない呼吸が乱れているということは、いつもどおりの自分ではない。だから、ささいなミスをする。
リズム呼吸法をためしてほしい。自然な呼吸リズムを取り戻し、潜在意識を引き出してあげれば、どんなときでも自分らしく生きられる。
mokuji
いますぐ自己否定をやめて、自分らしさを取り戻そう
自信がない人や、ささいなことでクヨクヨ悩んでしまう人は、マイナス方向に自己暗示をかけている。たとえば、次のような行動だ。
自分の力を十分に発揮するには、打たれ弱さを克服するしかない。打たれ弱さを克服するには「なぜ自分は〇〇できなかったのか」と自分を責めるのはやめること。そして「どうすれば自分は〇〇できるのか」というプラス方向へとスイッチを切り替えてあげることだ。 人間には意識と潜在意識がある。潜在意識とは、自覚されることなく、行動や考え方に影響をあたえる意識のこと。僕らは知らず知らずのうちに潜在意識に操られているのだ。そして潜在意識には、自分の意識(考えていること)とは反対の方向へ向かおうとする性質がある。 潜在意識がマイナスの方向へ働いているかどうかは、呼吸の乱れでわかる。 普段の生活の中では、呼吸を意識することはない。「これから息を吸います、吐きます」と考えながら呼吸をしている人はいないだろう。これは普段の呼吸が潜在意識で行われているという証拠だ。 一方、緊張しているときには、呼吸は乱れる。リズムがはやくなったり、鼻息が荒くなったりする。これは呼吸が潜在意識を離れてしまっているということだ。潜在意識から遠ざかっているということは、すでに普段の自分ではなくなっている。これでは、いつもどおりの力を出せなくなってしまうのも当然だ。 このことから、呼吸は意識と潜在意識をまたがって活動していることがわかる。呼吸を正しいリズムに直してあげれば、潜在意識にも好影響を与えられる。人間本来の自然な呼吸を取り戻し、それを潜在意識に伝え、メンタルを整える。この呼吸法をリズム呼吸という。 まずは肩の力を抜いて、リラックスする。リズム呼吸では、すぐに大きく息を吸い込むのではなく、一度すべての息を吐き出してから吸いはじめること。このほうが息を吸い込みやすいし、深い呼吸ができる。 鼻から息を吸い込み、お腹のなかを空気で満たしていく。姿勢を正して、腹式呼吸を意識してほしい。息を吐くのは鼻でも口でも好きなほうでかまわない。ただし、呼吸のリズムを身につけるためには、どちらかに決めておいたほうがいい。鼻から吐くと決めたら、リズム呼吸中にはずっと鼻から吐くこと。 息を吸い込む時間は、息を吐く時間の半分から同じくらいの長さを目安にする。吸うのは3秒、吐くのは5秒というような感じだ。深呼吸を繰り返しているうちに、自分にとっての心地よい長さがだんだんとわかってくる。イライラしていたはずの気持ちが落ちつき、溜まっていたストレスが消えていくのが感じるはず。苦しさを感じない、自然な呼吸ができるようになれば、それが自分にぴったりの呼吸のリズムだ。 次は緊張をコントロールする呼吸法を説明する。落ち込んでいるときには、意識過剰になっているので、潜在意識にはマイナスのエネルギーが働いている。このままではなにも手につかないし、なにをしてもうまくいかない。緊張感を解いて、メンタルを正常な状態へと戻してあげよう。 緊張をコントロールするには、最大限の緊張状態をわざと作りだして、自分でそれを引っ込めてあげればいい。自作自演をして緊張のほぐし方を身体で覚えるというわけだ。1ヶ月ほど続けていれば、緊張をコントロールできるようになっているはずだ。 「僕はどうして集中力がないんだろう」「私はもともとやる気がない人間なのかな」と悩んでいる人は多いだろう。じっさいには、集中力や、やる気がないのではなく、うまく出せない状態になっているだけだ。 僕らは楽しいことやおもしろいことには、むりやり集中しようとしなくても、自然と集中できるし、やる気もわいてくる。集中している状態は、潜在意識がつくりだしているということだ。 さきほど説明したとおり、潜在意識はあまのじゃくだ。集中できないときに「集中しよう」と意識すればするほど、潜在意識は「集中できない」ほうへ向かおうとする。これではいつまで経っても勉強や仕事には取りかかれない。集中するには、潜在意識を「集中できる自分」に切り替えてあげないといけない。リズム呼吸がそのスイッチの役割をはたしてくれる。 とちゅうで投げ出したくなったときには「集中しなきゃいけない」と自分を追い込まないように。その場合には、集中できていない自分を素直に認めてあげよう。「あーあ、集中できなかったなぁ、ざんねんだなぁ」くらい、気楽な気持ちでいるのが大切だ。
自己否定を続けている限りは、いつまで経っても自分本来の力を十分には発揮できない。マイナス方向の自己暗示が潜在意識に働きかけ、能力が制限されてしまうからだ。
潜在意識がマイナス方向に働いているときは、呼吸のリズムが乱れる
たとえば、大事な場面では「ミスをしてはいけない」といつも以上に意識をする。だけど、失敗したくないと意識過剰になればなるほど、潜在意識は「失敗したくない」という自分の思いとは反対の方向へと向かっていく。自分では気がつかないうちに「失敗してしまう」と弱気になっている。その結果、信じられないようなミスをしてしまうのだ。
リズム呼吸をやってみよう
ではじっさいにリズム呼吸をやってみよう。むずかしく考える必要はない。いくつかルールがある深呼吸だと思ってもらえればいい。
緊張をコントロールする呼吸法
リズム呼吸で集中力を鍛えよう
では、集中力をつけるトレーニングをやってみよう。リズム呼吸を意識して、なにも考えず5分間、手のひらの1点をただじっと見つめる。たったのこれだけだ。このトレーニングを1週間も続ければ、効果を感じられるだろう。
潜在意識を引きだすリズム呼吸法;まとめ