潜在意識をひきだすリズム呼吸法 自信がないのは呼吸の乱れが原因かも

潜在意識をひきだすリズム呼吸法 自信がないのは呼吸の乱れが原因かも

緊張したとき、集中できないとき、やる気がでないとき。きっと呼吸が乱れているはず。

普段は意識しない呼吸が乱れているということは、いつもどおりの自分ではない。だから、ささいなミスをする。

リズム呼吸法をためしてほしい。自然な呼吸リズムを取り戻し、潜在意識を引き出してあげれば、どんなときでも自分らしく生きられる。

いますぐ自己否定をやめて、自分らしさを取り戻そう

自信がない人や、ささいなことでクヨクヨ悩んでしまう人は、マイナス方向に自己暗示をかけている。たとえば、次のような行動だ。

  1. 大事な場面では緊張でガチガチに固まってしまう。その結果、ミスをする。
  2. 家に帰ってからは、その失敗を思い出してはいつまでも悩みつづける。
  3. 1と2を何度も繰り返したのち「自分はダメな人間なんだ」と自己否定をする。

プラス方向へスイッチを入れる自己否定を続けている限りは、いつまで経っても自分本来の力を十分には発揮できない。マイナス方向の自己暗示が潜在意識に働きかけ、能力が制限されてしまうからだ。

自分の力を十分に発揮するには、打たれ弱さを克服するしかない。打たれ弱さを克服するには「なぜ自分は〇〇できなかったのか」と自分を責めるのはやめること。そして「どうすれば自分は〇〇できるのか」というプラス方向へとスイッチを切り替えてあげることだ。

潜在意識がマイナス方向に働いているときは、呼吸のリズムが乱れる

人間には意識と潜在意識がある。潜在意識とは、自覚されることなく、行動や考え方に影響をあたえる意識のこと。僕らは知らず知らずのうちに潜在意識に操られているのだ。そして潜在意識には、自分の意識(考えていること)とは反対の方向へ向かおうとする性質がある。

意識と潜在意識の説明たとえば、大事な場面では「ミスをしてはいけない」といつも以上に意識をする。だけど、失敗したくないと意識過剰になればなるほど、潜在意識は「失敗したくない」という自分の思いとは反対の方向へと向かっていく。自分では気がつかないうちに「失敗してしまう」と弱気になっている。その結果、信じられないようなミスをしてしまうのだ。

潜在意識がマイナスの方向へ働いているかどうかは、呼吸の乱れでわかる。

普段の生活の中では、呼吸を意識することはない。「これから息を吸います、吐きます」と考えながら呼吸をしている人はいないだろう。これは普段の呼吸が潜在意識で行われているという証拠だ。

一方、緊張しているときには、呼吸は乱れる。リズムがはやくなったり、鼻息が荒くなったりする。これは呼吸が潜在意識を離れてしまっているということだ。潜在意識から遠ざかっているということは、すでに普段の自分ではなくなっている。これでは、いつもどおりの力を出せなくなってしまうのも当然だ。

このことから、呼吸は意識と潜在意識をまたがって活動していることがわかる。呼吸を正しいリズムに直してあげれば、潜在意識にも好影響を与えられる。人間本来の自然な呼吸を取り戻し、それを潜在意識に伝え、メンタルを整える。この呼吸法をリズム呼吸という。

リズム呼吸をやってみよう

リズム呼吸法ではじっさいにリズム呼吸をやってみよう。むずかしく考える必要はない。いくつかルールがある深呼吸だと思ってもらえればいい。

まずは肩の力を抜いて、リラックスする。リズム呼吸では、すぐに大きく息を吸い込むのではなく、一度すべての息を吐き出してから吸いはじめること。このほうが息を吸い込みやすいし、深い呼吸ができる。

鼻から息を吸い込み、お腹のなかを空気で満たしていく。姿勢を正して、腹式呼吸を意識してほしい。息を吐くのは鼻でも口でも好きなほうでかまわない。ただし、呼吸のリズムを身につけるためには、どちらかに決めておいたほうがいい。鼻から吐くと決めたら、リズム呼吸中にはずっと鼻から吐くこと。

息を吸い込む時間は、息を吐く時間の半分から同じくらいの長さを目安にする。吸うのは3秒、吐くのは5秒というような感じだ。深呼吸を繰り返しているうちに、自分にとっての心地よい長さがだんだんとわかってくる。イライラしていたはずの気持ちが落ちつき、溜まっていたストレスが消えていくのが感じるはず。苦しさを感じない、自然な呼吸ができるようになれば、それが自分にぴったりの呼吸のリズムだ。

緊張をコントロールする呼吸法

次は緊張をコントロールする呼吸法を説明する。落ち込んでいるときには、意識過剰になっているので、潜在意識にはマイナスのエネルギーが働いている。このままではなにも手につかないし、なにをしてもうまくいかない。緊張感を解いて、メンタルを正常な状態へと戻してあげよう。

緊張をコントロールするには、最大限の緊張状態をわざと作りだして、自分でそれを引っ込めてあげればいい。自作自演をして緊張のほぐし方を身体で覚えるというわけだ。1ヶ月ほど続けていれば、緊張をコントロールできるようになっているはずだ。

  1. 深く息を吐く。
  2. 緊張したときとおなじように体をガチガチに固めて息を吸う。このとき、まわりの人に聞こえるくらいの音をたてて息を吸い込むといい。
  3. 息を吐きながら、自分で作りだした緊張感を少しずつ解いていく。「意識して」緊張を解くのがポイントだ。
  4. 2〜3分間くり返す。

リズム呼吸で集中力を鍛えよう

「僕はどうして集中力がないんだろう」「私はもともとやる気がない人間なのかな」と悩んでいる人は多いだろう。じっさいには、集中力や、やる気がないのではなく、うまく出せない状態になっているだけだ。

僕らは楽しいことやおもしろいことには、むりやり集中しようとしなくても、自然と集中できるし、やる気もわいてくる。集中している状態は、潜在意識がつくりだしているということだ。

さきほど説明したとおり、潜在意識はあまのじゃくだ。集中できないときに「集中しよう」と意識すればするほど、潜在意識は「集中できない」ほうへ向かおうとする。これではいつまで経っても勉強や仕事には取りかかれない。集中するには、潜在意識を「集中できる自分」に切り替えてあげないといけない。リズム呼吸がそのスイッチの役割をはたしてくれる。

リズム呼吸で集中力をつけるでは、集中力をつけるトレーニングをやってみよう。リズム呼吸を意識して、なにも考えず5分間、手のひらの1点をただじっと見つめる。たったのこれだけだ。このトレーニングを1週間も続ければ、効果を感じられるだろう。

とちゅうで投げ出したくなったときには「集中しなきゃいけない」と自分を追い込まないように。その場合には、集中できていない自分を素直に認めてあげよう。「あーあ、集中できなかったなぁ、ざんねんだなぁ」くらい、気楽な気持ちでいるのが大切だ。

潜在意識を引きだすリズム呼吸法;まとめ

  • 自己否定を続けている人は、いつまで経っても自分が本来持っている力を発揮できない。
  • 実力を発揮するには「どうして〇〇できなかったのだろう」ではなく「どうすれば〇〇できるのだろう」というプラス方向にスイッチを切り替えてあげる。
  • 潜在意識は自分の考えていることとは反対の方向へ向かう性質がある。
  • 「ミスをしてはいけない」と意識すればするほど、潜在意識のなかでは「ミスをしてしまう」自分が大きくなっていく。
  • 潜在意識がマイナス方向に働いているときには呼吸が乱れる。
  • 人間本来の自然な呼吸を取り戻せば、それが潜在意識にも伝わり、メンタルが整う。

リズム呼吸法

  1. 頭のなかで秒数をカウントしながら、鼻または口から息を吐ききる。
  2. 息を吐いた時間の半分〜同じくらいの長さで、鼻から息を吸う。
  3. 1と2を繰り返し、自分の心地よいリズムで呼吸を続ける。

緊張をコントロールする呼吸法

  1. 深く息を吐く。
  2. 最大限の緊張状態を作り出しながら息を吸う。大きな音を出したほうがいい。
  3. 息を吐きながら、「意識して」緊張状態を少しずつ解いていく。
  4. 2〜3分間くり返す。

リズム呼吸で集中力をつけるトレーニング

  • リズム呼吸を意識して、なにも考えず(無意識状態)5分間、手のひらの1点をじっと見つめる。
  • 雑念がわいてきたときには、集中できていない自分を責めない。
  • 集中できていない自分を認めてあげて、気楽な気持ちで続きをはじめよう。
潜在意識をひきだすリズム呼吸法 自信がないのは呼吸の乱れが原因かも