海外旅行や海外出張のタブーまとめ|注意すべき外国のマナーと文化

海外旅行や海外出張のタブーまとめ|注意すべき外国のマナーと文化

海外旅行や海外出張はもちろん、ある日突然、海外赴任を命じられるのも他人事ではない時代だ。しかも、このグローバルな時代では行き先はアメリカやヨーロッパ、お隣の中国、韓国とは限らない。英語が通じない国である可能性もある。

海外に行くときに試されるのは、コミュニケーション能力と相手の国の文化やマナーへの理解度だ。海外ではちょっとした行動が現地の人の誤解を招き、大きなトラブルに発展することがある。トラブルが起こればその時点で、海外旅行がだいなしだ。

海外出張や赴任など海外で仕事をするなら、宗教上のタブーや食事のマナーなど、知らなかったでは済まないことも多い。相手の気分を損ねるのは、取引中止や交渉決裂に直結するからだ。

ここでは、海外旅行や海外出張・赴任で注意したいタブーを集めた。多くの国があるため、すべてを紹介することはできないが、外国のマナーや文化を学ぶときの参考にはなるはずだ。

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海外旅行や海外出張で注意:国別タブー

中国では相手の妻を褒めてはいけない

中国には高貴な人をもてなすとき、相手が望むなら、自分の持ち物の中でもっとも価値があるものを差し出す風習がある。

有名なのは『三国志』の劉備玄徳と猟師の話だ。猟師は、英雄である劉備玄徳をもてなす食べ物がなかったため、妻を殺し料理として差し出した。劉備玄徳は猟師の心意気に感動したという。妻を殺すまではしないとしても、「妻を求めているのか?」と相手に誤解されるのは困る。

台湾では地下鉄で飲食してはいけない

台北のMTR(地下鉄)では一切の飲食が禁止されている。アメをなめるのも、ガムをかむのも例外ではない。

モンゴルでは相手の足を踏んだらすぐに握手する

モンゴルでは足を踏むのは決闘を意味する。うっかり踏んでしまったときにはすぐに握手を求め、お互いの友情を確かめる。敵対心がないと相手に示す。

モンゴル人は同性異性に関わらず、久しぶりに会う相手とは抱き合って再開を喜ぶ。この挨拶には、遊牧民族でなかなか会えない事情と、抱き合うことでお互いの匂いから本人かどうかを確認という理由がある。

シンガポールではガムの持ち込みは禁止

シンガポールでは路上にゴミを捨てると罰金をとられる。とくにガムは入国時に取り上げれるため、持ち込むことすらできない。

インドネシアでは金曜午後は仕事をしない

インドネシアは世界一イスラム教徒が多い国だ。人口の約90%がイスラム教を信仰し、1日5回のお祈りを欠かさない。平日でも仕事中でも、人々はお祈りのためにモスクなどに行くのがインドネシアでの常識だ。とくに金曜日の午後は注意したい。すでに週末気分になっているため、正午過ぎのお祈りに行ったあと会社に戻ってくる人は少ない。

タイでは国王の写真を落としてはいけない

タイは国王を元首とする国家だ。現在はラーマ10世であるワチラーロンコーン国王の統治下にある。タイでは国王は崇拝の対象だ。会社や家、屋台など街中には国王の写真や肖像画が飾られている。国王の写真をわざと落としたり、踏みつけたり、落書きしたりすると「不敬罪」で逮捕される。外国人であっても禁固刑になるので注意だ。

インドでは靴を揃えるのは身分が低い人

インドでは長いあいだカースト制度が存在した。すでにカースト制度は廃止されたものの、人々の中には今もなお階級意識が残る。海外赴任者は現地で家政婦を雇うことが多いが、靴を揃えたり、ゴミを捨てに行ったりするのは手伝わないほうがいい。日本人の心づかいは、インドではカーストの低い者がする仕事や行為であることが多い。

UAEではカップルで手をつないではダメ

UAEでは公共の場で結婚していない男女が手をつないだり、踊ったりするのは禁止されている。空港内など、外国人の多いエリアでは大丈夫だが、空港を出たあとは現地のルールに従おう。

イスラム圏では子供の頭をなでてはいけない

イスラム教の神は絶対神アラーだ。イスラム教では太陽にもっとも近いところにある頭は、神が宿る神聖な場所とされる。頭をなでたり、手をかざしたりするのは、神と子供との交信をさえぎり、汚す行為だ。神を冒涜したとしてひどい目にあうかもしれない。かわいい子供がいても、頭を触るのだけはやめておこう。

イスラム圏では肌を露出しすぎるのは避ける

イスラム圏では過度に肌を露出する服装は避ける。とくにモスク(寺院)ではノースリーブや短パン、サンダルでは入場することすらできない。イスラム圏に限らず、寺院など神聖な場所での軽装や肌の露出は失礼な行為なので気をつけたい。肌の露出がどこまで許されるかは国によって違う。現地の人の服装を参考にするのがいいだろう。

イスラム諸国では救急車グッズをお土産にしない

外国の子供にも車のおもちゃは人気だが、救急車はお土産にしないほうがいい。日本の救急車のマークは赤十字。十字はキリスト教を連想させるからだ。イスラム教を信仰する国の救急車には赤新月のマークが使われている。十字のマークは日本ではいろいろなおもちゃやグッズに使われている。お土産を選ぶときには注意したい。

イスラム諸国には髭を剃らずに旅行や出張に行く

イスラム社会では髭は男らしさの象徴だ。髭を生やしていない男性は同性愛者だと見なされることがある。髭のない男性は無用なトラブルに巻き込まれる可能性があるため、注意だ。とくに海外出張で大事な交渉を行うのなら、事前に髭を生やしておきたい。

サウジアラビアでは女性を撮影すると逮捕される

イスラム教の国では、男性が外で働き、女性が家の中で子供を育てるのが神の定めた社会的な役割とされる。サウジアラビアの女性は男性を惑わせないよう、アバヤという黒い衣装で全身を隠している。女性を写真で撮ると、「誘惑したのでは?」とその女性の親族から襲撃を受けるかもしれない。珍しいからといってむやみにカメラを向けないように。

スペインでは黄色い服は縁起が悪い

スペインには罪人に黄色い服を着せ、罪人の家のドアを黄色に塗り差別していた時代がある。中世の頃、黄色は金でキリストを裏切ったユダを象徴する色とされ、うそつき、卑劣、主人に対する裏切りなどの意味を持つ色だった。そのため、いまでもスペインでは黄色にあまりいいイメージがない。

ドイツではナチス式敬礼をすると捕まる

ドイツではナチス式敬礼を行うと民衆扇動罪に問われる。知らなかったでは済まされない。ナチス式敬礼とは、直立の姿勢で右手の指をピンと伸ばし、右腕を斜め上に手のひらを下にして突き出す挨拶だ。ヒットラーやナチスを褒め称える言動をしても捕まる。

オランダでは打ち合わせはコーヒーショップを避ける

オランダは大麻が合法の国だ。オランダのコーヒーショップではコーヒーだけでなくマリファナも買える。マリファナを合法的に吸える場所だ。打ち合わせや休憩にコーヒーやお茶を飲むなら、カフェを選ぶのがオランダでの約束だ。

イギリスでは裏ピースは喧嘩の元(オーストラリアも)

アメリカでは相手に中指を立てるのが侮辱のサインだが、イギリスではピースサインのまま手の甲を相手に向ける「裏ピース」がよくないジェスチャーとされる。英仏戦争のとき、フランス兵がイギリス兵の弓矢など当たらないとアピールするために、指で弓の形をつくり弓をひく仕草をしてバカにしたのが由来だと言われる。

イギリス以外では、オーストラリアでも裏ピースは侮辱のサイン。海外では不用意にハンドサインをしないのが身のためだ。

アフリカには仲良くなると唾をつける部族がいる

東アフリカのある部族には、相手に唾を塗る挨拶がある。唾は体から出てきた命の息吹とされる。唾を相手の命と合わせることで肌についた魔物や疫病を消毒できると考えられている。唾をつけるのは、相手に自分の命の息吹を与え、相手を魔物から守るという行為なのだ。唾をつけられても怒ってはいけない。

アメリカでは12歳以下の子供を部屋に残して外出してはいけない

ハワイ州をはじめ、アメリカの各州では、12歳以下の子供を部屋に置いて出かけるのは州法で児童虐待と見なされ、罪に問われる。子供が入店できないレストランなどの場所に行くときには、ホテルが用意しているベビーシッターサービスを利用するか、他の大人に見てもらう。

アメリカではトイレのドアをノックしてはいけない

アメリカでは公衆施設のトイレは足元が見えるようになっている。それでもノックするのは、「入っていると知っているのに、さらに催促する」というとても失礼な行動だ。「はやく出てこいよ」とケンカを売っているととられかねない。アメリカは銃社会だ。気づいたときには体に穴が空いているかもしれない。ノックには注意だ。

海外旅行や海外出張で注意:盗難や犯罪につながるタブー

支払いのとき大きく財布を開く

盗難グループは海外旅行者が現金を支払うところを見ている。財布を大きく開くなど、目立つ行為は避けたい。海外での買い物や食事では多額の現金は持ち歩かないのが原則だ。

外出するときは、食事代など1日に使う分の現金を小さな財布などに入れ、残りの現金はホテルの部屋のセーフティーボックスに保管しておくのが安心だ。大きな買い物では、現金ではなく、クレジットカードを利用したい。

スーツケースの鍵も、犯罪のプロは簡単にこじ開ける。鍵がついているからと安心しすぎないように。

ホテルの部屋のドアをむやみに開ける

部屋の鍵をしっかりと閉めるのは海外旅行での常識だ。ドアをノックされたとしても、身に覚えのないときは返事をしたり、むやみにドアを開けたりしないこと。扉の向こうにいるのは犯罪者かもしれない。声をひそめながら、まずは確認用のスコープから様子を伺う。

海外ではホテル内でも安心できない。ホテルの廊下は公道と同じだ。パジャマなどで廊下に出るのもやめておこう。

荷物を体から離す

トイレなどで荷物から離れるのは、「どうぞ盗みなよ!」と言っているようなものだ。他にも、支払いや受付で足元にリュックを置いたり、レストランでの食事中に椅子と背中のあいだにバッグを挟んだりしても盗まれるケースがある。パスポートや財布などの貴重品はポケットに入れるか、カバンの中に入れたあと膝の上に置いておこう。

海外旅行や海外出張で注意:レストランのタブー

予約なしで高級レストランに食事に行く

ドレスコードがあるような高級レストランに予約なしで食事に行くのはマナー違反だ。高級レストランには電話やネットで予約してから出かけよう。レストランについたあとは、スタッフに声をかけ席まで案内してもらう。勝手に座るのはタブーだ。

ビュッフェやバイキングでの食べ残し

食べ放題だからといって、食べきれないほどの料理を取るのはマナー違反。これは日本と同じだ。ビュッフェ形式でも、食べ切れる分だけをお皿に取るようにしよう。

ただし、例外の国もある。韓国や中国では、食べきれないほどたくさんの料理を出すのがゲストへのおもてなしとされる。無理して食べるのではなく、お皿に少し残し、満足感を示すのがホストへの礼儀だ。

手を伸ばして調味料を取る

テーブルの上や遠くにある調味料は手を伸ばして自分で取ってはいけない。届かない場所にある調味料がほしいときは、スタッフに声をかけるか、近くに座っている人に取ってほしいとお願いする。

支払いでレジに向かう

レストランでの支払いは、食事が終わったあとスタッフを呼び、そのまま席で行う。レジまで歩いて行こうとするのは、恥ずかしい行為だ。海外旅行に行くときには「Check Please!」だけは覚えておこう。

海外旅行や海外出張で注意:お酒のタブー

イスラム諸国での飲酒は要注意

イスラム教では戒律で飲酒が禁止されている。お酒を飲むときは、お酒を提供しているレストランや外国人向けのホテルのバーなどに行く。ラマダンの断食期間中は、飲酒だけでなく、人前で食事をとるのも控えるのがマナーだ。

マレーシアやトルコ、インドネシアなど、イスラム教の戒律が緩い国では、アルコールを飲めるレストランが多く、スーパーではいろいろな種類のアルコールが売られている。対して、戒律がきびしいイランなどでは、アルコールを提供している店を見つけるのがむずかしい。

ビーチでは飲酒できない

海外のビーチは飲酒が禁止されている場所が多い。リゾート気分を味わいたいなら、ホテルなどのプールに併設されたバーカウンターを利用しよう。

飲酒できる年齢に注意

法律で飲酒が許される年齢は国によって違う。たとえばアメリカは21歳以上。20歳だと違法だ。購入するときはパスポートなどで年齢を確認される。ヨーロッパでは20歳未満でも飲酒できる国が多い。

海外旅行や海外出張で注意:タバコのタブー

公共の場での喫煙は要注意

海外の多くの国では禁煙法が定められている。公共の建物やレストランなどでは全面禁煙あるいは喫煙所を設置するのが義務だ。ヨーロッパでは喫煙所が多く設けられているが、北米やアジアの一部では限られた場所でしか煙草が吸えない。

どうしても我慢できない人はホテルの従業員などに相談してみるといい。清掃料を払えば煙草を吸ってもよかったり、風呂場でなら喫煙してもいいと教えてもらえたりする。街中では、お店の人や現地の人に「スモーキングエリアはどこ?」と聞いてみるのもいい方法だ。

海外旅行や海外出張で注意:タクシーのタブー

流しのタクシーは避ける

海外旅行でタクシーに乗ったら、とんでもない料金を請求されたというのはよく聞く話だ。とくにアジアでは流しのタクシーには乗らないほうがいい。違法な料金を要求されたり、わざと遠回りされたりする外国人イジメがよくある。

空港から乗るときには、政府公認のタクシーがないか確かめる。街中から乗るときは、近くにある高級ホテルまで歩き、ホテルが契約しているタクシーを呼んでもらうといい。そのホテルに泊まっていなくても、文句を言われることはない。帰りは、食事をしたレストランなどからタクシーを呼んでもらうのが安心だ。

多くのホテルでは住所を書いたカードがフロントに置いてある。外出するときは、忘れずにそのカードを取っておく。タクシーの運転手に見せるとスムーズにホテルまで帰れる。

海外旅行や海外出張で注意:ショッピングのタブー

スタッフに声をかけずに入店する

日本ではスタッフに声をかけずに入店するのが普通だが、海外では店に入るときに「Hello!」と挨拶するのが常識だ。スタッフに声をかけられたときは無視せず、きちんと返事をする。接客を断りたいなら、「Just looking thank you!」と返せばいい。

高級ブランドショップで勝手に商品を触る

店員が手袋をして商品に触るなど、ブランドショップでは商品の取り扱いに細心の注意を払っている。客だからといって、展示されている商品を勝手に手に取るのはマナー違反だ。万引きを疑われるかもしれない。

試着や試用したいときは、店員にひと声かけてからにしよう。「Can I try?」と言えば伝わる。

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2018.03.13
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