悪い習慣を断ち切るコツ|40代までに絶対にやめるべき10の悪習慣

悪い習慣を断ち切るコツ|40代までに絶対にやめるべき10の悪習慣

悪い習慣のひとつやふたつはだれもが持っている。悪い習慣を心から楽しめている人は続けてもいい。我慢ばかりの人生はつまらないものだ。しかし、やるたびに後悔するような悪い習慣なら、いますぐ断ち切るほうがいい。

ここでは、悪い習慣を断ち切るコツと、40代までに絶対にやめるべき10の悪習慣を紹介する。

悪い習慣は人生にとってデメリット

悪い習慣を断ち切れず、ずるずると続けてしまうのは、人生にとっては大きなデメリットだ。悪い習慣は、その場では楽しみや喜び、気晴らしといった感情をもたらしてくれるが、それはごく短い間で消える。長い目でみれば、体を悪くしたり、時間を無駄にしたりなど、残念な結果につながるものが多い。

たちの悪いことに、悪い習慣のツケは歳をとってから現れる。だいたいは働き盛りの40代前後だ。まずは食事や生活の乱れなど、20代の頃から積み重ねてきた悪い習慣の影響が、少しずつ心と体に現れはじめる。40代はちょうど老化を感じはじめる時期だ。悪い習慣と老化のダブルパンチで、いっきに老け込む人が多い。

さらに40代は中間管理職など責任がある立場になっている年齢だ。仕事のプレッシャでストレスがたまりやすい。ストレスを解消するために悪い習慣に逃げてしまいやすい時期でもある。

20代や30代の人は、40代までにはまだ時間が残されている。いま悪い習慣を断ち切ることができれば、健康な心と体のまま40代を迎えることができる。

40代の人も、あきらめてはいけない。少子高齢化で日本の労働力は減っている。いまの40代が定年を迎えるころには、現在の高齢者たちほどの年金をもらえるとは考えにくい。これから先の人生を豊かに暮らすためには、心と体を健康に保ち、できるかぎり長く働ける準備をしておきたい。40代で悪い習慣を断ち切れるかがこの先の人生を左右するのだ。

悪い習慣がやめられない理由

食べすぎや飲みすぎ、夜更かしなど、「やめたほうがいいのはわかっているけれどやめられない」のが悪い習慣の特徴だ。多くの人が悪い習慣をやめようとチャレンジするが、しばらくすると元どおり。いつも通りの生活に戻っている。

悪い習慣が断ち切れないのは、そもそもの原因が解決されていないからだ。悪い習慣を生みだす根っこの原因はストレスであることが多い。ストレスを減らさないかぎりは、悪い習慣を断ち切るのはむずかしい。

気に入らない上司や同僚、営業ノルマ、プレゼンでの緊張、プライベートの人間関係など、僕らは日々たくさんのストレスにさらされている。人はストレスがたまっているときほど、悪い習慣に逃げてしまう。悪い習慣で刺激や快楽を得ているあいだは、ストレスの原因を忘ることができるからだ。お酒やギャンブルにおぼれる人が多いことからも明らかだ。

心の緊張を解きほぐし、ストレスを取り除いてくれるという点では、悪い習慣にもよいところはあるといえる。お酒を飲んだり、タバコを吸ったり、スマホでゲームを楽しんだりするのを、頭ごなしに悪い習慣だと決めつけるのはよくない。

悪い習慣と良い習慣を分けるのは、終わったあとに心の状態がどうなっているかだ。「楽しかった」「すっきりした」と思えるところでやめられるなら、それは良い習慣だといえる。ところが、あまりに熱中しすぎると悪影響のほうが大きくなる。「またやってしまった」と後悔するほどのめり込むようなら、それは悪い習慣だ。

悪い習慣を断ち切るコツ

ストレスが原因である悪い習慣を断ち切るのはむずかしい。意志の力だけでどうにかしようと思っても、だいたいは失敗する。悪い習慣をむりやり押さえ込もうとすると、ストレスが行き場を失い、かえって欲望に歯止めがきかなくなることもある。

悪い習慣を別の行動に置き換える

悪い習慣に逃げてしまいそうになったときに必要なのは、行動を変えることだ。脳が悪い習慣に求めるのは、楽しみや喜び、気晴らしといった刺激や快楽。だから、悪い習慣を、同じような刺激や快楽を得られる別の行動に置き換えることで、満たされない欲求を埋めてあげるといい。

たとえば、ビールが飲みたいときは、ノンアルコールビールを飲む。コーラが飲みたいときには、炭酸水を飲む。何か食べたいときには、ガムをかむなど。似たような感覚が味わえる別の飲み物や食べ物に置き換えるのは、お酒を飲みすぎたり、ご飯を食べすぎたりする人にはよい方法だ。

置き換えのポイントは、いまに集中できる行動であることだ。人は夢中になれる対象が見つかると、意識がそちらに移る。別の対象に熱中しているあいだは、ストレスを忘れることができるのだ。悪い習慣を断ち切りたい人は、代わりになりそうな行動をいくつか試してみるのをおすすめする。

時間にゆとりを持ち、ストレスを減らす

悪い習慣を断ち切るには、そもそもの原因であるストレスを減らすのも大切だ。ストレスを減らすことで、悪い習慣をやりたいと思う気持ちそのものを弱らせる。

ストレスがない生活を送るには、まずは時間に余裕を持つことだ。ストレスがたまるのは、仕事の忙しさなどで心や時間にゆとりがなくなるのが原因であることが多い。自分の人生がまわりに振りまわされていると感じると、それがストレスになるのだ。

とはいっても、忙しいビジネスパーソンとっては時間にゆとりを持つのはむずかしい。とくにプレイングマネージャーなど、実務もこなす中間管理職の場合は、部下への指示や取引先への対応に追われているうちに1日がおわる。自分の仕事に集中する時間すらなかなか取れないのが現状だ。

そこで忙しいビジネスパーソンには、朝型シフトをおすすめしたい。いつもより1時間ほどはやく起きて自分の時間を作るのだ。誰からも邪魔されない状態で仕事のスタートがきれると、作業がスムーズに進み、時間の主導権を自分が握っていると感じる。まわりに振りまわされている感覚はないので、ストレスもたまりにくい。

さらにスケジュールを先に埋めるのも有効だ。就業時間という限られた時間の中で、自分の仕事を確実に進めていくには、その作業を行うための時間を先に予定に組み込めばいい。1日に数時間は自分の時間を確保して、その他の時間は部下や取引先の対応をする。メリハリをつけたほうがストレスを感じにくいし、仕事の効率もよくなるはずだ。

40代までに絶対にやめるべき10の悪習慣

先延ばし癖

先延ばし癖はビジネスパーソンにとっては大きな弱点になる。やらなければいけない仕事だとわかっているのに先延ばししてしまうのは、その業務で味わう苦しさを、はじめる前から想像できてしまうからだ。

さらに先延ばし癖はストレスの原因にもなる。先延ばししたとしても、いつかやらないといけない仕事だというのは変わらない。どれだけ頭の隅に追いやっても、完全に忘れることはできない。先延ばししている事実を思い出しては不安な気持ちになる。先延ばしするたびに心配事は増えていくのだ。

先延ばしをして損をするのは自分だ。どれだけ逃げまわってもいつかばれる。最終的には上司や取引先の評価は下がるのだ。

苦手意識がある仕事や複雑な仕事に対しては、チャンクダウンするのがおすすめだ。チャンクダウンとは、業務をこまかく分けて、ひとつひとつのタスクをはっきりさせること。企画書を作るなら、「資料を集める」「ニーズを調べる」「何用を考える」「文章を書く」などの小さなタスクに分けると、心理的なハードルは下がり、取りかかりやすい。

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メールチェック癖

メールチェック癖は仕事に集中できていない証拠だ。1日に何度もメールを確認してしまうのは、急いで対応しなければならないメールが届いているかもしれないなどの不安にとらわれているから。あるいは、目のまえの仕事が退屈すぎるため、なにか楽しいことが起きてほしいなどの刺激を求める気持ちからだ。

メールチェック癖を直すには、出社後や退勤前など、メールソフトを開く時間をあらかじめ決めておくといい。職種や役職にもよるが、メールは1日に3回ほどチェックすれば十分だ。急を要する要件では、確実に伝えられる電話で連絡がくる。メールの受診を知らせるポップアップ機能も消しておきたい。

メールを見る回数を減らすと、メールチェック癖がある人は不安になる。慣れるまでは落ち着かないかもしれない。だが、必要がないのに何度もメールを確認するのは、時間の無駄遣い。メールが気になるたびに、現在進行中の仕事への集中が切れているのだ。1週間もすれば、目の前の作業に集中できるようになる。

スマホ依存症

インターネットで情報を集めたり、SNSで人とつながったりできるスマートフォンは便利なアイテムだ。でも、便利だからといって、四六時中スマホとにらめっこするのはやめたい。目的も持たずにダラダラとスマホをいじっているのは、ただのスマホ依存症だ。貴重な時間と機会を捨てているのと同じだ。

スマホ依存症をやめるには、他に熱中できるものを見つけるのがいちばんだ。たとえば、読書をする、友人と食事に行く、スポーツを楽しむなど、スマホを見ているよりも有意義で楽しい予定を立てる。スマホの代わりとなる遊びや趣味のほうが得られる価値が大きいと気づけば、ひとりでスマホを見ている時間がもったいないと感じるはずだ。

スマホを持っていないと落ち着かない人は極度のスマホ依存症といえる。ときにはスマホを持たずに出かけるなど、スマホへの依存度を少しずつでも減らしていきたい。

残業癖

残業癖は、時間がうまく使えない人がおちいりやすい悪習慣だ。残業癖がある人は、定時内と残業のあいだにはっきり線を引かない。就業時間内に終わらせるという意識が低いため、時間がたっぷりある夕方以降に仕事を残してしまうのだ。

残業では時間に余裕があると感じるのもよくない。何時までに終わらせるという意識が低いと、1時間で終わるはずの仕事が、気づけば2時間以上かかっていたなんてこともある。

残業癖を直すのは、仕事が残っていたとしても、定時で帰る習慣をつけるのが大切だ。就業後にはプライベートの時間をたっぷり確保して、気分転換や休息をしっかりとる。翌日は早めに出社して、前日に残した仕事を就業前に済ませる。就業時間までに終わらせるというタイムリミットがはっきりしており、疲れも溜まっていないため、残業するより短い時間で仕事を終わらせることができる。

ダラダラした生活

金曜日に夜更かしをして、土曜日は朝寝坊。ゆるんだ気持ちのまま休日を過ごし、気づけば日曜日の夜。こういったダラダラ生活をしてしまうのは、計画を立てていないからだ。休日にはいろんなことをしたいと思っていても、いろんなことの中身がはっきりしていなければ、具体的な行動にはつながらない。何もできずに1日が終わるだけだ。

ダラダラした生活をやめるには、休日にする行動をはっきりさせるのが大切だ。ゆっくり本を読みたいのか、スポーツで体を動かしたいのか、あるいはたっぷり眠って疲れをとりたいのか、をまずは決める。

計画を立てれば、「やるべきこと」と「やってはいけないこと」がはっきりするはずだ。たとえば、土曜日の朝にスポーツジムに行く予定を立てる。すると、金曜日の夜には夜更かしはできない。良い習慣が悪い習慣を退治してくれる。

休日の朝にするルーティンを決めておくのもいい。起きたらシャワーを浴びる、コーヒーを切れる、ストレッチをするなど、朝にすることを決めておくと、うまく1日のスタートがきれる。

夜更かし

はやく寝たほうがいいのはわかっているのに夜更かししてしまうのは、その日1日の過ごし方に満足していないからだ。仕事に追われて慌ただしい1日を過ごしているビジネスパーソンでも、実際には仕事に対する満足感や充実感がない人が多い。あるいは仕事をしていただけで、1日を有意義に過ごせたとは感じていない場合もある。なんとか充実した1日にしたい気持ちが、僕らを夜更かしに導くのだ。

夜更かしをやめるには、翌日の予定を立てるといい。「8時ごろに起きて買い物に行く」というざっくりな予定ではなく、「8時に起きて9時15分の電車で買い物に出かける」ときっちりとした計画を立てるのがポイントだ。起きる時間を決めて、寝るまでのあいだにいくつかの予定を組み込んでいくと、翌日が楽しみになってくる。明日が待ち遠しくなるため、すぐに眠ろうとする。夜更かししようとは思わなくなるはずだ。

無駄遣い

人は買い物をすると欲望が満たされ満足を感じる。ストレスで衝動買いをしてしまうのは、とにかく満たされたいと思っているからだ。食べすぎや飲みすぎ、ギャンブルなどの悪習慣の結果として、無駄遣いになっている場合もある。

無駄遣いをなくすには、お金の使い所を見極めるのが大事だ。節約を意識しすぎるあまり、なにもかも我慢では、生活にうるおいがなくなる。お金は幸せを味わったり、豊かさや満たされた気持ちを感じたりするために使いたい。

趣味や勉強など、自分にとってプラスになるものにお金を使うのは無駄遣いではない。終電がなくなるまでお酒を飲んでタクシーで帰ったり、ネット通販で衝動買いをしたりするのが無駄遣いだ。無駄遣いをなくすには、後者を徹底的に削ればいいのだ。

無駄遣いを減らすには記録をとるのが有効だ。レシートをとっておいてもいいし、スマホなどの家計簿アプリを使ってもいい。お金の使い道が見える化されれば、無駄遣いは減るはずだ。

食べすぎ

おいしいものを食べると人は幸せを感じるため、食事は手軽なストレス解消法といえる。しかし、基礎代謝が落ちてくる30代・40代の食べすぎは生活習慣病やメタボにつながる。

食べすぎている自覚のある人には、1日に食べたものを書き出してみるのがおすすめだ。お腹が空いているときには、食欲にまけて食べすぎてしまうもの。食べすぎちゃったと後悔するだけでは、次も食欲にまけるのは明らかだ。記録に残すことで、あとで自分の食事量を冷静に振り返ることができる。お腹が空いていないときに記録を見返すと、食べすぎを控えようという気持ちになるはずだ。

ストレスなどで間食したくなったときには、別のことをするといい。炭酸水やお茶を飲んだり、筋トレやウォーキングをしたりして気持ちを切り替えると、何か食べたいという気分が少しは落ちつく。

食べてもいい上限を決めておくのも大切だ。ときには食べたい気持ちが抑えられない日もある。そのときのために、「炭水化物以外を食べる」「デザートは400キロカロリーまで」「食べすぎた日から1週間は1日1600キロカロリー以内で過ごす」など、自分ルールを決めておくといい。

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飲みすぎ

お酒を飲む理由は人それぞれだが、必要以上に飲んでしまうのは、お酒で理性のコントロールがゆるむのも大きい。飲みすぎは、夜更かしや無駄遣い、イライラなど、多くの悪習慣のきっかけにもなる。

お酒がそれほど好きではなく、飲み会のがやがやした雰囲気が好きな人は、はじめの2杯まではアルコールを飲み、それ以降はノンアルコールビールなどで楽しむといい。

お酒が好きな人は、飲む量を減らしてみようと思うくらいでは、結局は飲みすぎる。お酒の量をどのくらい減らすのか、具体的に決めるのが大事だ。お酒を飲みすぎることで起こる、体などへのデメリットを書き出してみるのもいい。

断るのが下手で遅くまでダラダラとつきあってしまう人は、飲み会のあとに予定を入れておき、飲みはじめる前に、途中で抜けることをまわりの人に伝えておくのがおすすめだ。

イライラ

イライラは心に余裕がない人に起こる精神状態だ。仕事に追われているときや時間が迫っているときなどには、他人を思いやることができなくなり、自分のことばかり考えてしまいがち。寝不足や疲れといった体の不調もイライラの原因になる。

イライラを他人のせいにするのではなく、自分自身に原因があると考えるのが解決の近道だ。ここまで紹介してきた9つ悪習慣の中で思い当たるものがあるなら、悪い行動パターンを改めよう。悪い習慣を断ち切れば、心に余裕ができ、他人を思いやる気持ちを取り戻せる。イライラすることも少なくなるはずだ。

イライラしたときには、相手になりきってみるのもよい方法だ。どうしてそんな発言をしたのか、なぜそんな行動をとったのか、相手の意図を想像してみる。それだけで怒りが収まるとはいわないが、一度立ち止まってみることで、冷静にはなれる。一時の感情で暴れて、あとで恥ずかしい思いをすることはなくなるはずだ。

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