部下をタイプ別に診断!モチベーションを上げる7の対応法

部下をタイプ別に診断!モチベーションを上げる7の対応法

部下にはさまざまなタイプがいる。そのため、ひとりの部下には有効な対応でも、他の部下にはまったく効果がないことがある。それどころか、励ますつもりが逆効果だったということも起こり得る。

部下の性格を読み違え、あやまった指導をすると、そっぽをむかれたり、反発をまねいたりする。一度そうなってしまうと、挽回はむずかしい。部下の落ちたモチベーションはなかなか上がらない。

上司は声をかけづらくなり、部下とのコミュニケーションが減る。まさに悪循環だ。

そこで、部下を7タイプに診断し、効果的にモチベーションをアップさせる対応法を紹介する。

1頑張り屋タイプの部下

このタイプの診断書

  • 意欲的に仕事をこなす
  • 努力家で責任感がある
  • 疲れている自覚がない

このタイプの対応法「仕事の抱えすぎで壊れないよう心身のケアを」

頑張り屋タイプの部下はとても働き者だ。どんな仕事でも文句を言わず、最後までやりきる。責任感が強い性格なのだ。もくもくと仕事を進める姿は、モチベーションが高いように見える。

しかし、オーバーワークのせいで、ある日とつぜんポッキリと気持ちが折れてしまうのもこのタイプの特徴だ。

このタイプの部下の対応は、自分からは助けを求めないため、上司のこまめな声かけが不可欠だ。仕事を抱えすぎていないかを定期的に確認し、やる気を維持できるよう心と体のケアを忘れずに。

2理屈屋タイプの部下

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  • 指示に対して反論が多い
  • 「これじゃダメですか?」が口ぐせ
  • 言いたいことを言えれば納得する

このタイプの対応法「まずは部下の話を聞くこと。反論はその後で」

理屈屋タイプの部下は、上司の指示や方針にいつも異を唱える。上司としてはすぐにでも反論したいところだが、グッとこらえよう。

このタイプの部下の対応は、進んで話を聞いてあげることと、共感してあげることが効果的だ。部下の反論に対して、「そうか、どの点が問題なのかな?」「なるほど、ではどうすればいいだろう?」と、相手の考えを引きだすよう問いかける。

部下の指摘に「なるほど」と納得できたら、その提案を採用してあげるとやる気アップにつながる。ただの屁理屈で却下したとしても、話を聞いてもらえた満足感が部下の意欲向上につながる。

3おっちょこちょいタイプの部下

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  • すぐ「わかりました!」という
  • 指示の聞き漏らしや誤解が多い
  • 仕事は早いがクオリティーは最悪

このタイプの対応法「指示はいくつかに分けて伝え、中間報告をさせる」

おっちょこちょいタイプの部下は、すばやく指示をのみ込み、行動に移るように見える。じっさいには、指示が伝わっていないことが多く、仕事も早いだけで質がわるい。やる気だけが先走っているタイプだ。

はじめはやる気まんまんでも、「なんど言ったらわかるんだ、やり直してこい!」と上司から何度も注意されるうちに、モチベーションが下がってしまうかもしれない。

このタイプの部下の対応は、指示をいくつかに分けて伝えることだ。レポート作成なら、「資料集め」「構成」「下書き」のようにそれぞれ分けて指示する。定期的に中間報告を入れてもらえば、失敗を減らせる。

4ボス猿タイプの部下

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  • 有能さで天狗になっている
  • 経営層に気に入られている
  • まわりには横柄な態度をとる

このタイプの対応法「プライドを傷つけないよう気をつける」

ボス猿タイプの部下は、まわりから有能だと注目されているため、本人のモチベーションも高い。自分は特別だと感じていて、わがままだ。自分なら許されると思って規則違反をすることもある。

このタイプの部下を放置すると、組織に損害をもたらす不祥事を起こすこともある。早めに軌道修正したほうがいい。

このタイプの部下の対応は、「君のやり方はダメだ」と指導するのではなく、「そのやり方にはリスクがある」のように納得させることだ。「君」ではなく「やり方」を主語にして注意するといい。下手にプライドを傷つけて反発させると、せっかくの高いモチベーションが下がってしまうかもしれないからだ。

5被害者タイプの部下

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  • いつも無気力で不満げ
  • 「どうせ何を言ったって」が口ぐせ
  • なんでも人のせいにする

このタイプの対応法「まずは部下の存在を認めてあげる」

被害者タイプの部下は、「自分は評価されていない」とふてくされている。被害者意識の高い、めんどくさいタイプだ。会議などでも「どうせ採用されないから」と発言が少ない。

このタイプの部下の対応は、対話が大切だ。「いつもありがとう」「きみには期待しているよ」と言葉をかけ、「君は会社に必要なんだよ」と部下の存在を認めてあげる。もし不満があるようなら、「本当はどうなりたいの?」と問いかける。キャリアの相談にのり、「いっしょにがんばろうよ」という姿勢を見せることが、モチベーションアップにつながる。

6お調子者タイプの部下

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  • 愛嬌があってノリがいい
  • 仕事はいまひとつ
  • 失敗してもなぜか許される

このタイプの対応法「仕事の基本をきっちり教え込む」

お調子者タイプの部下は、仕事はできないが愛嬌は抜群だ。上司のアドバイスを素直に聞きいれるなど、太鼓持ちがうまいので出世もはやい。

しかし、そのうち仕事ができないのにポジションだけが高い人になる。窓ぎわに追いやられ、やりがいのない毎日を送ることになるかもしれない。モチベーションはゼロだ。

このタイプの部下の対応は、若手のうちに仕事の基本を教え込むことだ。仕事の優先順位、段取りの付け方などをきっちり覚えさせる。部下や会社の将来を考え、早めの手を打つのも上司の仕事だ。

7夢追い人タイプの部下

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  • 現実逃避しがち
  • 「ここは僕の居場所じゃない」が口ぐせ
  • 自分に自信がない

このタイプの対応法「現実にできることを気づかせる」

夢追い人タイプの部下は、被害者タイプと同じだ。「認められていない」意識が強く、自信がない。今の仕事に満足していないため、やる気も低い。先送り癖のあるタイプだ。

このタイプの部下には、期待していることを伝え、存在を認めてあげることだ。「君はどんな感じになりたいのかな?」「このさき、どんな仕事をするつもりなの?」と問いかけ、部下を空想の世界から現実に引き戻す。部下の居場所はここだ、と気づくことで、がんばろうという意欲がわいてくる。

部下をタイプ別に診断!モチベーションを上げる7の対応法