投資をはじめるには証券口座が必要である。証券口座は証券会社で開設する。SBI証券とか、楽天証券とか、松井証券とか、投資初心者でも名前くらいは聞いたことがあるだろう。
証券会社は何十社とある。投資初心者は、どんな基準でどこを選べばいいのか、まったくわからないから迷う。証券口座の開設は、投資をはじめるときのひとつめの山となる。
この記事では「スマホで投資をする」という基準でおすすめの証券会社を選んだ。紹介する8社は、スマホ専用サイトやスマホアプリで口座の開設から日々の取引までできる証券会社である。
また、それぞれの証券会社について、つみたてNISA、iDeCo、ポイント投資、ロボットアドバイザーの対応のあるなしとその特徴をまとめた。
*この記事は「スマホ投資のはじめ方 初心者におすすめ少額から資産運用4選」の続きとして書いた。つみたてNISA、iDeCo、ポイント投資、ロボットアドバイザーの説明をまとめている。なにそれ? という人はさきに読んでみてください。
mokuji
スマホ投資におすすめの証券会社8社
ここでは、スマホ投資でおすすめの証券会社8社を紹介する。
紹介する8社では、つみたてNISAを含む投信積立やロボットアドバイザーは、その運用のほとんどをスマホひとつでできる。口座の開設から商品の購入、資産状況の確認までだ。
また、年金制度であるiDeCoも、加入には書面での申し込みが必要となる場合があるけれど、運用はスマホだけで管理できるようになっている。
証券会社の選び方だが、一般的には取扱商品が多い会社ほどユーザーにあった運用ができるといわれている。洋服屋に例えるなら、品揃えのよい店のほうが自分に似合う洋服を見つけられる確率が高くなるということだ。
とはいっても、商品数が多すぎると迷う。そもそも初心者は、自分の判断で商品を選ぶことすらむずかしい。証券会社のほうである程度に厳選してもらったほうが選びやすいし安心だ、という人もいるだろう。
証券会社で口座を開設するときは、そのあたりのことを含めてよくよく考えてみてください。
SBI証券
- スマホ専用サイト:○
- スマホアプリ:○
- つみたてNISA :○
- iDeCo:○
- ポイント投資:○
- ロボットアドバイザー:○
つみたてNISA
- つみたてNISAの購入と運用は「かんたん積立アプリ」でできる
- つみたてNISAの対象商品は160本で業界最多
- つみたてNISAの購入は100円からできる
- つみたてNISAを購入するとTポイントが貯まる
iDeCo
- iDeCoの加入には資料請求が必要
- iDeCoの運用はスマホでできる
- プランは「セレクトプラン」と「オリジナルプラン」から選べる
- 「セレクトプラン」は低コスト・好成績の36本がそろう
- 商品選びをサポートしてくれる「SBI-iDeCoロボ」がある
ポイント投資
- 投資信託の購入額にTポイントを使うことができる
- 最低購入額は100円から
- ポイント利用は1ポイントからできる
- 1ポイント=1円として現金化できる
ロボットアドバイザー
- 投資一任型のロボットアドバイザー「WealthNavi for SBI証券」がある
- 最低投資額は10万円から
楽天証券
- スマホ専用サイト:○
- スマホアプリ:−
- つみたてNISA :○
- iDeCo:○
- ポイント投資:○
- ロボットアドバイザー:○
つみたてNISA
- つみたてNISAの対象商品は158本
- つみたてNISAの購入は100円からできる
- つみたてNISAの購入には楽天ポイントが使える
- 楽天カードで決済すると1%のポイント還元が受けられる
iDeCo
- iDeCoの加入には資料請求が必要
- 資料請求以外はスマホ対応の運用管理サイトでできる
- 商品は低コスト・好実績の投資信託を中心に32本と多彩である
ポイント投資
- 投資信託の購入に楽天ポイントが使える
- ポイント投資を利用すると、楽天グループのポイントアップ制度であるSPU(スーパーポイントアッププログラム)が+1倍になる
ロボットアドバイザー
- 投資一任型のロボットアドバイザー「楽ラップ」がある
- 最低投資額は1万円から(2020年3月に10万円から変更された)
- コースは低リスクから高リスクまで9つのなかから選べる
- 運用はAIに任せられる
松井証券
- スマホ専用サイト:–
- スマホアプリ:○
- つみたてNISA :○
- iDeCo:○
- ポイント投資:○
- ロボットアドバイザー:○
つみたてNISA
- 投資信託の取引はスマホアプリ「投信アプリ」でできる
- 「投信アプリ」はつみたてNISAにも対応している
- 商品の購入や保有銘柄の解約はアプリ上でできる
- つみたてNISAの取扱商品は152本
- つみたてNISAの購入は100円からできる
iDeCo
- iDeCoの申し込みには書類手続きが必要である
- 運用状況の確認は「投信アプリ」でできる
- 「投信アプリ」では、保有する投信全体あるいは商品別の運用残高や評価損益などを確認できる
ポイント投資
- 「MATSUI SECURITIES CARD」の利用や、投資信託の運用残高に応じて松井証券ポイントが貯まる
- 松井証券ポイントはポイント投資以外にも、Amazonギフト券や3000種類以上の商品と交換できる
- ポイント投資できる商品は3本
- 毎月の自動積立設定ができる
ロボットアドバイザー
- 投資アドバイス型のロボットアドバイザーが3つ用意されている
- 「投信工房」は投資プランの提案
- 「投信提案ロボ」は新規購入のアドバイス
- 「投信見直しロボ」は保有銘柄の見直し
マネックス証券
- スマホ専用サイト:○
- スマホアプリ:○
- つみたてNISA :○
- iDeCo:○
- ポイント投資:–
- ロボットアドバイザー:○
つみたてNISA
- つみたてNISAの取扱商品は149本
- つみたてNISAの購入は100円からできる
- 資産形成のアドバイスツール「MONEX VISION」は各ユーザーにあわせた提案をしてくれる
- 運用資産に応じてマネックスポイントが貯まる
iDeCo
- iDeCoの加入には資料請求が必要
- iDeCoの運用はスマホ専用サイトでできる
- iDeCoの取扱商品は26本
- iDeCo専用のロボットアドバイザーがぴったりなプランを提案してくれる
ロボットアドバイザー
- ロボットアドバイザーは目的別に2つ用意されている
- ひとつは投資アドバイス型の「マネックスアドバイザー」
- もうひとつは投資一任型の「ON COMPASS」
auカブコム証券
- スマホ専用サイト:○
- スマホアプリ:○
- つみたてNISA :○
- iDeCo:○
- ポイント投資:–
- ロボットアドバイザー:–
つみたてNISA
- つみたてNISAの取扱商品は150本
- つみたてNISAの購入は100円からできる
- 色彩心理学に基づいてユーザーに適した商品を提案する「FUND DRESS」というおもしろいツールがある
iDeCo
- iDeCoの資料請求は必要なし!
- スマホアプリ「カブコムのiDeCo」だけで加入手続きから資産管理まで全部できる
- iDeCoの対象商品は27本
- 運用残高に応じてau WALLETポイントが貯まる(Pontaポイントに切り替わる見込み)
野村證券
- スマホ専用サイト:○
- スマホアプリ:△※
- つみたてNISA :○
- iDeCo:○
- ポイント投資:–
- ロボットアドバイザー:○
※積立アプリ「Compas」でシミュレーションや投信積立の状況確認ができるが、購入はスマホ専用サイトからしかできない
つみたてNISA
- つみたてNISAの対象商品は7本
- 「野村スリーゼロ先進国株式投信」は信託報酬0円という業界最安ファンド
iDeCo
- iDeCoの加入には書類請求が必要
- 書類請求は「iDeCoスマホ対応ウェブサービス」からできる
- 「iDeCoスマホ対応ウェブサービス」は残高確認や商品別評価損益など情報量が豊富である
- iDeCoの対象商品は27本
ロボットアドバイザー
- 投資アドバイス型「野村のゴールベース」が無料で使える
- 「野村のゴールベース」は、質問の回答からリスク許容度を診断してユーザーに適したファンドを提案してくれる
- 購入と運用は自分でやる
大和証券
- スマホ専用サイト:○
- スマホアプリ:–
- つみたてNISA :○
- iDeCo:○
- ポイント投資:–
- ロボットアドバイザー:○
つみたてNISA
- つみたてNISAの対象商品は20本
- つみたてNISAの購入は100円からできる
- 保有銘柄は「つみたてサービス」で一括で管理できる
- 子育てとお金の情報サイト「SODATTE(そだって)」など初心者向けのコンテンツが充実している
iDeCo
- iDeCoの申し込みには書類手続きが必要
- iDeCoの運用は専用サイトでできる
- iDeCoの対象商品は22本
- 「税制メリットシミュレーション」や「投資スタイルナビ」などのサービスが利用できる
ロボットアドバイザー
- 投資一任型のロボットアドバイザー「ダイワファンドラップ オンライン」がある
- 最低投資額は1万円から
tsumiki証券
- スマホ専用サイト:○
- スマホアプリ:○
- つみたてNISA :○
- iDeCo:-
- ポイント投資:○
- ロボットアドバイザー:–
つみたてNISA
- tsumiki証券は丸井グループ(OIOI)が運営している
- sumiki証券の利用にはエポスカードが必要になる
- 取扱商品はつみたてNISA対象の4本のみと選びやすい
- つみたてNISAの購入は月3000円からできる
- つみたてNISAを購入するとエポスポイントが貯まる
ポイント投資
- 運用は100エポスポイントからできる
- 取扱商品はつみたてNISAと同じ4本
- 投資で増えたポイントはショッピングで利用できるほか他社ポイントに移すこともできる
証券会社をもっと便利に活用するコツ
証券会社にはいろんな便利なサービスがある。ここでは、投資がちょっと楽になる証券会社の活用のコツを紹介する。
自動スイープ機能を使う
一部の証券会社では、系列のネット銀行と連携すると自動スイープ機能が使える。
自動スイープ機能とは「自動入出金」のことである。銀行口座と証券口座のあいだで出金と入金が自動でできる。自分で資金を動かす手間が省ける。
自動スイープ機能は、証券会社の系列の銀行口座を持っていれば無料で設定できる。この記事で紹介した8社のなかでは次の証券会社で利用できる。
- SBI証券
- 楽天証券
- auカブコム証券
- 大和証券
つみたてNISAとiDeCoにロボットアドバイザーを活用する
資産の配分などを提案してくれる投資アドバイス型のロボットアドバイザーは、無料で利用できる。証券会社によっては、つみたてNISAやiDeCoにも対応している。
どの商品を買うか迷ったときには参考になる。たとえば、下記のサービスがある。
- SBI証券「SBI-ファンドロボ」
- 楽天証券「ロボのぶくん」
- 松井証券「投資工房」
スマホ投資におすすめのアプリと専用サイトがある証券会社 まとめ
この記事をまとめるとこうなる。
- スマホアプリがある証券会社
- SBI証券
- 松井証券
- マネックス証券
- auカブコム証券
- 野村證券
- tumiki証券
- スマホ専用サイトがある証券会社
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- auカブコム証券
- 野村證券
- 大和証券
- tumiki証券
スマホアプリや専門サイトの使いやすさには個人があるので、口座を開設する前に調べてみることをおすすめします。