新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛生活で、オンライン飲み会なるものが人気となった。PCやスマホのビデオ通話を使うので誰でも手軽にはじめられることと、遠くに住む家族や友人ともかんたんにつながれることから、試してみたという人が増えている。
一時のブームで終わるのか、このまま定着するのかはわからないけれど、この記事ではオンライン飲み会のやり方とおすすめのアプリ(ツール)、デリバリーサービスを紹介する。
mokuji
オンライン飲み会のやり方
周到な準備というのは飲み会においても重要である。リアルの飲み会でいえばお店選びである。お店の居心地がよく、店員の態度がよく、料理もおいしいときは、おしゃべりは勝手に盛り上がる。そうでないときは、盛り上がるものも盛り上がらない。オンライン飲み会は、準備の割合がとくに大きいように思う。
ホスト(幹事)としてのオンライン飲み会の準備は次の3ステップでやる。
- アプリ(ツール)を選ぶ
- お酒と食べ物をあつめる
- ネタを仕込んでおく
1と2に関してはこの後おすすめを紹介する。3のネタを仕込むというのは、盛り上がっていないときに場を暖めたり、話題を振ったりするとかっこいいから、というただそれだけの理由である。あわよくば自分の株をあげたいという下心である。
たとえば、話題をいくつか書き出しておくとか、顔エフェクト機能を前もって試してみるとか、そういうことである。そしていちばん大切なのは、どうにもこうにもならなくなったときのために動画(映画やライブ映像、YouTubeでもいい)を準備しておくことである。動画を画面共有すれば、有名人がその魅力でオンライン飲み会を盛り上げてくれる。
どうでもいい話はこれくらいにして、オンライン飲み会でおすすめのアプリとデリバリーサービスの紹介をはじめる。
オンライン飲み会でおすすめのアプリ
リアル飲み会と同じで、オンライン飲み会もお店選びはホストにとっての最重要課題である。オンライン飲み会の場合は、お店選びじゃなくてアプリ(ツール)選びだけど。アプリによってはアカウント登録が必要だったり、参加人数に上限があったりする。誰と飲むのか、何人で飲むのか、という目的でおすすめのアプリは変わってくる。
オンライン飲み会は参加者が多くなるほど通信量も増える。ということは、スマホで参加する人は画質や音声が悪くなるし、使いすぎると通信制限がかかることもある。大人数で飲み会をするときは、PCを持っていなかったり、Wi-Fiに繋げないなかったりする人はあんまり楽しめない。またヘッドホンやイヤホンのあるなしでも音の聞こえやすさが変わったりする。
こういうことも含めてオンライン飲み会のアプリを選ぶと、とても親切である。
LINE

LINEはエフェクト機能が充実している。仲のよい友だちグループといつものノリでわちゃわちゃ飲みたいときにおすすめである。
- LINEのアカウント登録が必要である
- 使い方はグループを作ってビデオ通話をするだけ
- 料金は無料である
- ビデオ通話はスマホは6人まで、PCは16人まで、アイコン表示のみの音声通話は最大200人まで
- 背景や顔を変えるエフェクト機能や、2人で遊べるゲームがある
- 通信量が増えると音声が悪くなったり、会話が途切れたりすることがある
Facebookメッセンジャー

FacebookメッセンジャーはWindows、Mac用のデスクトップアプリを4月2日に公開した。しかし機能が充実しているのはスマホである。
またFacebookは「Facebookルーム」を4月24日に発表した。Facebookルームは最大50人、時間無制限、Facebookのアカウントがない人も招待できる。日本でもそのうち使えるようになるはずである。
- Facebookのアカウント登録が必要である
- 使い方はグループを作ってビデオ通話をするだけ
- 料金は無料である
- ビデオ通話は8人まで
- 時間は無制限である
- スマホやタブレットのアプリ版は背景や顔を変えるエフェクト機能がある。PC版では使えない
- 参加者の大きさが均等に表示されない(ウインドウサイズがまちまちになる)
Zoom

オンライン飲み会といえばZoomである。参加者はアカウントなしで参加できるというのはかなり使い勝手がいい。いまのところ人気ナンバー1だろう。
- 主催者のみZoomのアカウントが必要である
- 使い方は、ホストはURLを参加者に送るだけ、参加者は届いたURLをクリックするだけ
- 料金は基本的に無料(有料版あり)
- 無料版は最大100人まで参加できる
- 無料版は3人以上は40分の時間制限がある。それ以降は有料版にアップグレードする必要がある
- バーチャル背景で部屋を隠せる
- ほかのアプリと比べて音声がクリアで遅延が少ない。映像もきれいである
Skype

Skypeは定番のビデオ通話サービスだから利用者も多い。エフェクト機能のあるPCでの利用がおすすめである。
- Skypeのアカウント登録が必要である
- 使い方はグループを作ってビデオ通話するだけ
- 料金は短時間なら人数にかかわらず無料である
- グループを作ると最大50人まで参加できる
- 1ヶ月で利用できるビデオ通話は100時間まで。1日10時間まで、1回あたり最長4時間という制限がある
- 背景をぼかしたり、録音したりできる
- 音声、画質ともにいまいちである
たくのむ

たくのむはインストール不要でオンライン飲み会ができるサービスである。赤色の[飲み会ルームを作成する]ボタンをクリックするだけですぐにURLが発行される。
- アカウントはいらない
- 使い方はホストは飲み会ルームを作ってURLを参加者に送るだけ。参加者は届いたURLにアクセスするだけ
- 料金は6人までは無料。いまはキャンペーン中で最大12人まで無料である(5月16日現在)
- 飲み会時間は10分から4時間50分まで好きな時間を設定できる
- PCのみ顔や背景を加工できる
- 飲み会がおわった後に「二次会に参加しますか?」という悪魔の誘いが表示される
Googleビデオハングアウト、Google Meet

有料版の「Google Meet」が無料のGoogleアカウントユーザーでも5月から使えるようになった。Googleアカウントはほとんどの人が登録しているし、もともとは有料サービスだったしで、Zoomをトップの座から引きずりおろしちゃうかも。
- Googleアカウントの登録が必要である
- 料金は無料である
- ビデオハングアウトは10人まで、Google Meetは100人まで
- ビデオハングアウトは8時間、Google Meetは無制限(10月以降は1回60分まで)
- 有料サービスがいまだけ無制限で使える!
GoogleハングアウトとGoogle Meetについてはほかの記事にもちょこっと書いたので、そちらも読んでみてください。
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オンライン飲み会でおすすめのデリバリーサービス

オンライン飲み会では酒と肴を自分で準備しなきゃいけないけれど、デリバリーサービスで料理を頼めば家まで運んできてくれるので、リアル飲み会っぽい雰囲気が味わえる。盛り上がりすぎて途中でストックが尽きちゃったときにもおすすめである。
出前館
出前館はデリバリーできる店舗数20,000店舗以上と圧倒的である。サイトにはガスト、ケンタッキー、吉野家、バーミヤンといった馴染みのあるチェーン店が並んでいるので、いつもの味を安心して注文できる。
カクヤス
カクヤスは店舗からの配達なら送料無料でお酒やおつまみ、さらにはお米やロックアイスまで配達してくれる。時間帯や場所によっては当日中の配達も受け付けてくれる。
menuは半額還元クーポンや友だち紹介で2000円もらえるクーポン、配達遅延で返金といった期間限定のお得なキャンペーンが充実している。お店によっては限定メニューがあったり、24時間配達ができたりする。いまのところ配達エリアは都心部が中心だけど、今後は全国に広がっていくみたい。
うまいもんドットコム
うまいもんドットコムは全国各地から食材を取り寄せられるサイトで、学校給食用の食材なんかも扱っている。最小注文単位はちょっと大きめだけれど、オンライン飲み会のメンバーで給食を食べながらオンライン同窓会みたいなことをすると楽しいかも。僕はやらないけど。
オンライン飲み会のメリットとデメリット
さいごにオンライン飲み会のメリットとデメリットを挙げておく。僕はけっこう楽しめたので、メリットばかり書くけど許してください。デメリットはそんなに思いつかなかった。
- まわりを気にせずに好きなお酒と料理を楽しめる
- まわりのペースに流されずに自分のペースで飲める
- 外飲みよりお金がかからないから、いつもはためらうような高級なお酒が飲める
- お酒が飲めない人はソフトドリンクを飲んでいてもバレない
- 酒癖が悪い人に絡まれてもすぐに逃げられる
- デートドラッグを仕込まれる心配はない
以上がメリットで、デメリットは家族と住んでいる人は盛り上がりにくいことである。「いやっほぉっっっっっぉぉ!」なんて叫んでいるお父さん、お母さんの姿を見せてしまうと、子どもは将来を悲観してグレてしまうかもしれないので気をつけてくださいね。
ということで、オンライン飲み会をやったことない人は、一度くらいは試してみてください。何ごとも経験ですから。ぐびぐび。いやっほぉっっっっっぉぉ!