振り込め詐欺を撃退できる防犯機能つき固定電話をシャープが発売

振り込め詐欺を撃退できる防犯機能つき固定電話をシャープが発売

シャープは23日、防犯機能を強化したデジタルコードレス電話機を発売すると発表した。JD-AT95とJD-AT90の2機種で、発売日は2019年11月14日になる。

振り込め詐欺や迷惑電話を、電話に出ることなく撃退できるという。「警視庁犯罪抑止対策本部」と「大阪府警察本部 特殊詐欺対策室」のアドバイスを受けて新たな防犯機能を開発した。

離れて暮らす高齢の両親が、振り込め詐欺やオレオレ詐欺に騙されないか心配という人には、うってつけの電話機だろう。

▼ニュースリリース

デジタルコードレス電話機2機種を発売

▼製品紹介ページ

JD-AT95

JD-AT90

振り込め詐欺を防ぐ3つのおすすめ機能

シャープはJD-AT95とJD-AT90の主な特徴として、次の3つの機能をあげている。

  1. 電話が鳴る前に自動で相手に警告メッセージを流す「自動着信前警告」と、電話を切らない相手に自動で名前をたずねるメッセージを流して、相手を確認してから電話にでることができる「自動聞いてから応答」
  2. 振り込め詐欺や迷惑電話を、着信中や留守応答中、通話中にワンタッチで撃退できる「迷惑ストップボタン」
  3. 電話をかけてきた相手を点滅するランプの色で知らせる「あんしんフラッシュランプ」

電話が鳴る前に警告する「自動着信前警告」と、通話前に相手を確認できる「自動聞いてから応答」

「自動着信前警告」は電話に出る前に、相手に自動で「この通話は防犯のため録音されいます」という警告メッセージを流して、詐欺犯を牽制する機能である。

相手が音声に怖気づいて切ると電話は鳴らない。気づかないうちに迷惑電話を撃退できる。

「自動聞いてから応答」は、警告メッセージを流しても電話を切らない相手に自動で名前をたずねる機能である。

「ただいま、振り込め詐欺対策モードになっています。恐れ入りますが、あなたのお名前をおっしゃってください」とメッセージが流れる。

こちらが電話をとらなくても相手の声が聞こえるので、振り込め詐欺や迷惑電話に「うっかり」でてしまうことがなくなる。知り合いとわかってから安心して電話にでることができる。

ワンタッチで振り込め詐欺や迷惑電話を撃退できる「迷惑ストップボタン」

話をしたくない相手からの電話を、着信中や留守応答中、通話中に「迷惑ストップボタン」を押すだけでお断りのメッセージを流して、電話を終わらせることができる機能である。

ボタンを押すと同時に、相手の電話番号をお断り番号リストに登録する。同じ番号から着信があったら、電話を鳴らさずに自動で「この電話はお受けすることができません」とお断りのメッセージが流れる。

電話をかけてきた相手を光るランプで知らせる「あんしんフラッシュランプ」

番号を登録している人からの着信は緑色、それ以外の人からの着信は赤色に、フラッシュランプが点滅する機能である。

目が悪くなってディスプレイの小さな文字が見えにくい高齢者にはありがたいだろう。ちいさな子どもが知らない人の電話に出て、犯罪に巻き込まれるのも防いでくれる。

振り込め詐欺と迷惑電話を「電話に出る前」に防ぐ機能

振り込め詐欺「ゼロ」を目指すシャープだけに、他にもさまざまな防犯機能がある。

まずは、振り込め詐欺と迷惑電話を「電話に出る前」に防いでくれる機能を紹介する。

「声かけコール」

相手や電話がかかってくる頻度、日時で注意をうながす機能である。

たとえば、年金の支給日である偶数月の13〜17日には、「年金支給日をねらった詐欺に気をつけてくださいね」と注意をうながすメッセージが流れる。

「誰からどこからコール」

電話帳に登録している人からの着信には名前を、それ以外に人からの着信では都道府県を音声で知らせてくれる機能である。

たとえば「大阪府からです」とメッセージが流れる。

「非通知お断り」、「0120・0800お断り」、「選んで着信」(知人専用電話)

非通知や、「0120」「0800」からの電話をお断りしたり、番号を登録している人からの電話だけつないだりできる機能である。

振り込め詐欺と迷惑電話を「電話に出たあと」に防ぐ機能

つぎは、振り込め詐欺と迷惑電話を「電話に出たあと」に防いでくれる機能を紹介する。

「自動通話録音」

電話に出ると、自動で通話を録音する機能である。電話を切ったあとで冷静に、あやしい電話かどうか判断できる。

本体のメモリーには120分の録音が残る(1件10分まで、最大100件)。古い録音から自動で上書きするため、録音ができなくなる心配はない。手間もかからない。

「あんしん相談ボタン」

あやしい電話を受けたあとで、家族や警察などの信頼できる相手にワンタッチで電話をつなぎ、相談できる機能である。

「通話後声かけ」

電話のあとで、相手にあわせたメッセージを流す機能である。

番号を登録していない人からの電話には、「知らない人からの電話には気をつけてくださいね」とメッセージが流れる。

「かんたん通話後番号設定」

電話のあとに、次回の着信の「許可」と「拒否」を振り分ける機能である。知り合いからの電話だったら次回も許可、迷惑な電話だったら次回から拒否できる。

「いまの電話の相手を安心な人として登録するには[1]を、お断りする人として登録するには[0]を…」とメッセージが通話後に流れる。

高齢者にうれしい機能

高齢になると目が見えづらくなったり、耳が聞こえにくくなったりする。振り込め詐欺の撃退をうたう電話機だけに、詐欺被害にあいやすい高齢者をサポートする機能が充実している。

大きくて見やすい「漢字液晶」

親機は4.6型大画面漢字液晶、子機は2.2型漢字液晶と、大きくて見やすいディスプレイになっている。

「音量大ボタン」

ワンタッチで受話音量がいっきに大きくなる機能である。高齢者が聞き取りにくい高音域を強調した音になる。

離れて暮らす家族が安心できる機能

振り込め詐欺やオレオレ詐欺などの犯罪だけでなく、突然の発作で倒れることもある。

子どもにとって、高齢の両親はやはり心配である。離れて暮らしているとなおさらだろう。

家族が安心できる機能がそろっている。

「見守りモーニングコール」

指定した時間に自動で電話を鳴らす機能である。

電話に出ない場合は、「見守りモーニングコールに応答がありません。すぐに確認してください」と、登録先に知らせてくれる。

電話に出ると日替わりのメッセージが流れる。

たとえば8月31には「今日は野菜の日なんだよ。みずみずしい野菜を食べて、暑さで疲れた体をいやすのもいいかもね」と流れる。

「緊急呼出ボタン」(別売)

緊急時にワンタッチで登録先に知らせることができるボタンを家の中に設置できる。ボタンを押すと家の電話が鳴り、応答がなかったら「緊急呼出ボタンが押されました。すぐに確認してください」と登録している番号に自動で連絡が届く。

緊急呼出ボタンは最大で10個まで設置できる。防水なので、トイレやお風呂の脱衣所など、水に濡れやすい場所にも置ける。

「迷惑電話フィルターサービス」(有料)

月額310円で、警察や自治体からの情報をもとに、あやしい相手からの電話を自動で着信拒否してくれる。

ハガキやウェブサイトなどでの申し込みは不要で、本体のボタン操作だけでかんたんに設定できる。

オプションで、着信拒否した件数を離れて暮らす家族にメールで通知できる。こちらはウェブからの利用登録が必要となる。

迷惑電話フィルターサービスの説明 – SHARP

まとめ

高齢の両親を犯罪に巻き込むのは1通の電話である。振り込め詐欺犯には必ず電話が使われる。

いますぐ電話を買い換えよ、とは思わないが、振り込め詐欺についてときに話し合うのは大事だろう。

シャープは振り込め詐欺の撃退に力を入れている。振り込め詐欺について、わかりやすく解説しているページがある。帰省時に両親と見てみるといいだろう。

そうだったのか!振り込め詐欺 – SHARP

振り込め詐欺を撃退できる防犯機能つき固定電話をシャープが発売