いますぐ仕事効率化!時間の無駄がなくなる13の習慣

いますぐ仕事効率化!時間の無駄がなくなる13の習慣

きびしい時代だ。一昔前には2、3人で分けていた仕事を、今は「1人でやれ」という。本屋には、生産性やら、仕事の効率化やら、時間の無駄をなくすやら、そんなタイトルの本が並ぶ。そしてベストセラーになる。

恐ろしいスピードで毎日が過ぎていく。忙し過ぎて、余裕がない。ピリピリしている。疲れた顔。多くの人がもがいている。

自分が変わるしかない。仕事が効率化できれば、自分が楽になる。会社からも評価される。やらない手はない。仕事効率化の13の習慣を紹介する。

早朝出勤してみる

早朝出勤は、満員電車や渋滞が避けられる。日本では、フリーランスで働く人や、フレックスタイムを導入したり自宅勤務を認めたりしている会社に勤める人より、始業時間が決まっている会社で働く人のほうが多い。通勤時間が重なり、朝のラッシュが起こる。

人はイライラすると仕事の効率が落ちる。満員電車や渋滞で感じるのは、最悪のイライラだ。上司に叱られたイライラは、やる気に火がつく可能性がある。だが、満員電車のイライラには可能性がない。まったくのゼロだ。救いがない。

しかも、そのイライラは毎日起こる。多くのビジネスパーソンは、満員電車のせいで仕事の効率が上がらないのだ。

朝型とか夜型とかいうのは思い込みが大きい。電気がなかった時代は、日が登るとともに働き、日が沈むと休んだ。それが生活のリズムだった。夜型は、学生時代の夜更かしや入社後の残業で大人になってから身につけた習慣でしかない。

そもそも、人には朝型がいいのだ。「朝日を浴びるのは健康によい」と勧める医者は多いけれど、「夜更かしは健康に良い」という話は聞いた記憶がない。すでに答えは出ている。

時間割を作る

人間の行動には、そのときどきの気分が大きく関わる。体調が悪い日や、気分が乗らない日があるのは人間だから仕方がない。だが、気分に振り回されて仕事の効率がバラつくのは避けたい。

仕事の効率を一定に保つには時間割が便利だ。起きる時間やご飯を食べる時間、お風呂に入る時間、寝る時間といった生活の軸を決める。生活に軸がある人は、その時間になると自然と体が動く。習慣は気分に勝る。

仕事にも軸を作る。とくに、エンジンがかかりにくい出社直後と昼食の後は、毎日決まった仕事を入れる。ご飯を食べたあとに歯を磨くのと同じように、いちど習慣になると体が勝手に動くようになる。いちいち気合いを入れ直す必要もない。スムーズに仕事に取り掛かる。仕事の効率があがる。

仕事に優先順位をつける

現在のビジネスパーソンは、持ちきれないほどの仕事を抱えている。仕事を減らしたい一心で、目についた仕事からとにかく取り掛かる。小学校の池の鯉がそんな感じだった。これでは仕事の効率は上がらない。

今日する仕事と、その優先順位を決めるか決めないかで1日の仕事の効率が決まる。スケジュール通りに進むとは限らないが、1日の流れをイメージしておくと有意義に過ごせる可能性が高まる。通勤電車内で、10分もあればできる。

優先順位を決めるメリットは大きい。10の仕事に分散していた意識を5に減らすだけでも、集中力が増す。今日やらなくてもいい仕事が見つかれば、気持ちが楽になる。どの仕事に取り掛かるか、迷う時間もなくなる。

優先順位にはマトリクスを使う。縦軸が緊急度(納期)で、横軸が重要度だ。

仕事に優先順位をつける

ToDoリストをノートに箇条書きするだけでは優先順位がわからない。マトリクスは、仕事の優先度がひと目で理解できる。どの仕事から手をつけるかがすぐにわかる。迷うことがなくなり、無駄な時間を過ごさない。

ノートに手書きでもいいが、付箋を使うのが便利だ。付箋1枚に1つずつ仕事を書く。割り込み仕事が入っても、貼り直しができる。順番を入れ替えればいい。書き直す手間が省けるし、訂正で表が汚くならない。

仕事が終わった後は、1日の成果を振り返る時間をとる。仕事のやり方やスケジュールの組み方を見直す。うまくいかなかった日は反省し、うまくいった日は自分を褒める。ご褒美を買って帰るのもいい。時間の使い方がうまくなる。

仕事を細かく分ける

仕事を先延ばしする理由はふたつある。ひとつは、やる気が出ない、めんどくさいといった気持ちの問題。もうひとつは、苦手な仕事や大きなプロジェクトを前にして、どこから手をつければいいのか、わからない場合だ。

後者は、チャンクダウンという方法で解決できる。チャンクダウンは、大きな仕事の塊を細かく砕いていくイメージだ。

たとえば、料理が苦手な人がニワトリを一羽もらってもすぐには調理できない。だが、スーパーの精肉コーナーのように、唐揚げ用や焼肉用に分かれていると調理のイメージがわく。次のステップが見えてくる。

仕事でも同じ。すべてをいっぺんにやろうと思うからむずかしく感じる。細かくしてあげれば、ひとつひとつの作業は普段の仕事となんら変わらないことに気づく。

仕事が大きいと思ったら、小さくなるまで細かく砕けばいいのだ。そう考えれば、気持ちが楽になる。手が止まって時間を無駄にすることがなくなる。仕事が効率化できる。

5分間だけやってみる

では、やる気が起きずに先延ばしする場合はどうするか。

そういうときは、ベビーステップという方法をとる。報告書を書くとき、はじめから完成を目指すとしんどくなる。「あれも書かないと、これも書かないと」と考えるから気持ちが重くなり、めんどくさくなる。

時間は短くてもいいから、とにかく取り掛かるのが大切だ。まずはできそうなところ、簡単そうなところから手をつける。「5分間で見出しだけ作る」と考えれば心が軽くなる。それくらいならやってもいい、そんな気持ちになる。

5分間で集中のエンジンがかかるかはわからない。エンジンがうまくかかれば、そのまま進める。かからないときは、少し休憩を入れてまた5分間だけやる。それを何度も繰り返す。歩みは遅いが、ちょっとずつ進む。そうこうしているうちに、ポンコツの車もエンジンがかかる(はず)。

作業を分ける

仕事中には寄り道の誘いがよくある。「午前中に作った資料、計算間違いしているかも」と不安になったり、「そういえば見積もりの件でAさんに電話しないと」と思い出したり。すぐに対応しなければいけないわけではないけれど、気になる。作業を途中で止めて、別の仕事に移ってしまう。

寄り道仕事は仕事の効率を下げる。寄り道するたびに脳はブレーキを踏み、ギアを変える。車の運転と同じで、ある程度のスピードを保ち、まっすぐの道を走っているほうが、脳にかかる負担は少ない。

減速と加速を繰り返すのは疲れる。ひとつの作業をはじめたら、区切りがよいところまで進める。脳への負担が少なくなる。仕事の効率もよい。

また、仕事はいくつかの作業に分かれる。電話、メール、資料を読む、資料を作る、外出する。上司や部下、取引先と相手(提出先)は変わるが、作業は上記のどれかにあてはまる。

仕事は相手ごとに分けるより、同じカテゴリーの作業でまとめるほうが効率よく進む。今日中に電話をかける相手が3人いるなら、連続してかける。メールもその時々で返信するのではなく、午前と午後で返信する時間を決める。資料づくりもそう。まとめてやるほうが集中が続く。アイデアも浮かびやすい。

カテゴリー分けはだれもが普段からやっている。休みの日にスーパーとクリーニング屋と本屋に行くなら、いっぺんに済ませてしまうはずだ。わざわざ家に帰る人はいない。時間を無駄にしないし、体も疲れない。仕事も同じだ。

単純作業はゲーム感覚で進める

単純作業は嫌いな人にとっては苦痛だ。気が散る、イライラする、張り合いがない。やる気が起きない。

たとえば経費精算。経費精算ソフトが導入されていても、レシートを日付順に並べたり、自分の行動を振り返ったり、それをちまちまと打ち込んだりするのは、めんどうくさい。後悔するのはわかっている。だけど何週間分も溜め込む。

単純作業にはゲーム感覚を取り入れる。「15分以内に終わらせる」といった制限時間を設ける。ストップウォッチで時間を図り、見えるところに置いてプレッシャーを楽しむ。クリアしたらガッツポーズ、ダメだったら1分間の空気椅子。遊び心を持ってこそ、一流である。

完璧主義をやめる

残業が多い人や仕事の効率が悪い人は、完璧主義者である場合が多い。なんでもかんでも完璧にしようとするから、他の人より時間がかかるのだ。

完璧主義者は自分で自分の首を絞める。社内会議で使う資料なのに体裁にこだわったり、前任者が使っていたフォーマットが気に入らないからと一から作り直したりする。求められていないことまで手をつける。仕事が終わらない。

現在は、何事にもスピード感が求められる。企業に好まれるのは生産性が高い人物だ。限られた時間で最大限の成果をあげる人物が優遇され、出世する。

完璧主義者は時間当たりの生産性が低い。より良いものを作りたいという気持ち、向上心はすばらしい。だけど、スピード感を持たないと隅っこに追いやられる。

割り切るしかない。社外向けには今まで通り、社内向けには70%で良しとする。それだけでもかなりの時間が節約できる。そもそも完璧主義者の70%は他の人の70%より高い。

また、仕事を抱え込むのも完璧主義者の悪いところ。完璧を求め、期限ぎりぎりまで修正を繰り返す。提出後に間違いが見つかった場合、手直しする余裕がない。上司や同僚に迷惑がかかる。

電話をかける

メールが速いというのは思い込みで、電話のほうが速い場合も多い。電話をかければ1分で済むのに、10分かけてキーボードを叩く。しかもメールを送った時点では、なにも解決していない。わざわざ遠回りをしている。

ビジネスでメールのやり取りを何往復もするのは時間の無駄だ。返信を待つ間に他の仕事をするとしても、その案件は保留状態で残る。頭の片隅にぶらさがったまま、脳の容量を食う。目の前の仕事に100%集中できない。

メールは便利だが、完璧なツールではない。情報の正確さでは、「メール<電話<会う」だ。メールは、表情も見えず、声も聞こえない。文章のみでなにかを正確に伝えるのは難易度が高い。ビジネスメールやSNSでトラブルが絶えないことからもわかる。

いまはなんでもかんでもメールに頼りすぎている。ひとつのツールにこだわるのではなく、そのときどきで最適なツールを選ぶのが、かしこい選択だ。

スキマ時間を活用する

他人と接する機会が多い職場ほど、スキマ時間がある。営業まわりの移動時間、約束までの待ち時間、会議や打ち合わせまでの空き時間、「ちょっと待ってて」と言われた時間などだ。

時間の使い方が上手い人は、スキマ時間を有効に使う。日報を書いたり、アイデアを箇条書きしたり、調べ物をしたり、書類を整理したり、机の上を片付けたりする。

5分や10分でできる仕事は限られる。だが、帰社したあとにパソコンで資料を作るとしても、資料の見出しやポイントを事前にまとめておくだけでかなり時間が節約できる。他の人が1から作るところを2や3から始めるのだから終わるのも速い。

スキマ時間がどれくらいあるのか、いちど数えてみよう。外回りが多い営業なら、1日に1時間以上あるのも珍しくない。活用しない手はない。

仮眠をとる

人間の活動に睡眠は欠かせない。だが、忙しさのあまり睡眠時間を削るビジネスパーソンは多い。

その理由は仕事だ。仕事中の時間の使い方が下手だから、1日のスケジュールがだんだんと押してくる。1日の最後である睡眠時間が犠牲になる。

まさに悪循環だ。十分な睡眠が取れなければ、頭がうまく回らない。ぼんやりする無駄な時間が増える。仕事の効率が下がる。仕事が終わらず、睡眠時間が減る。

睡眠は仕事の効率を上げる。僕らが眠っているあいだも、脳は働いている。脳内では、睡眠中に記憶回路をリセットが行われる。この働きのおかげで、起床後は頭がスッキリする。アイデアがひらめいたり、解決策が見つかったりしやすくなる。

仕事で行き詰ったときは、寝るのも手だ。パソコンの前で難しい顔でうんうんと唸っていても、アイデアは降りてこない。脳は疲れている。ときには潔さも必要だ。眠っている間の脳の働きに賭けるのも悪くない。

昼寝にも同じ効果が期待できる。頭がすっきりしている午前中は仕事がはかどる。午後からも午前中と同じように過ごせたら、仕事の効率はあがる。

やらないことリストを作る

時間の無駄をなくすには、やらないことリストが役立つ。「〇〇をやる」と新しいやり方を取り入れるより、「〇〇をしない」と失敗を減らすほうがやさしい。人間は同じような失敗を繰り返す。くだらない失敗を減らすだけで仕事の効率はよくなる。

リストはデスク周りや手帳に貼る。作りっぱなしにはしない。気をぬくと、また同じ失敗をする。仕事の調子が良い時ほど危ない。小さなミスが起きるということは、大きなミスがいつ起きてもおかしくないのだ。

リストにはなにを書いてもいい。仕事に直接関わる失敗のほかにも、誘惑に負けたこと、時間を浪費したことも書く。仕事中にネットサーフィンをした、飲みすぎたせいで二日酔い、昼食を食べすぎて眠い。こういった悪い習慣を捨てるために書く。

やらないことリストは手書きで書く。キーボードで打つより効果がある。反省文を手書きで書くのと同じだ。手で書くことで反省が促され、体に刷り込むのだ。

不満や不安を書き出す

悩みごとの1つ2つは誰もが抱えている。過去の出来事や他人の行動など、なかには自分ではコントロールできない悩みもある。そういった種類の悩みは、いくら考えても正解にはたどり着かない。同じところをぐるぐると巡る。出口はない。

考えるのをやめられないなら、ノートに書き出す。あいつがこんなことを言った、こんなことをやった。書き出した不安や不満を眺めると、同じようなことを繰り返し悩んでいるのがわかる。悩みの傾向が見えてくる。悩みにつながる根っこの原因がはっきりする。

落ち込みにもメリハリをつける。仕事で失敗したときや、うまくいかないときに落ち込むのは当然の反応だ。だけど、ずるずると引きずってはいけない。

次のチャンスに成果を出すのが、自信を取り戻す唯一の方法だ。自分を責めたり、他人のせいにしたりしても、なにも解決しない。ひと通り落ち込んだあとは、挽回策を練る。前に進むために頭を使うのだ。

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