できる人のマネをしてもうまくいかない。うわさの勉強法を試しても成績が上がらない。それは勉強ができないのではなく、ただやり方が悪いだけかも。
万人に効果のある勉強法は存在しない。大事なのは、性格にあった勉強法を見つけること。自分の欠点を逆に活かして、効率もやる気もアップする勉強法を紹介します。
mokuji
万人に効果的な勉強法は存在しない
人間の性格はひとりひとり違う。
たとえば、甘いものが嫌いな人は有名なケーキ屋さんのモンブランをもらってもうれしくない。
ぽっちゃりした女の子が好みの男の子は、スーパーモデルみたいにすらっとしている女の子に出会っても、心はときめかない。
勉強法も同じだ。万人に効果のある勉強法なんて存在しない。99%の人の成績が上がった勉強法でも、自分には合わない可能性がある。
大事なのは、自分の性格にあった勉強法を見つけること。自分のやり方が他の人とは違っていても、それを不安に感じる必要はない。
自分の性格にあった勉強法はどうやって見つける?
自分の性格にあった勉強法を見つけるには、まずは自分のことを知らなくちゃいけない。
お金をあげると言われてやる気がでる人もいれば、お金で釣られるのはプライドが許さないという人もいる。なにがきっかけでやる気がでるかは、ひとりひとり違う。
自分の性格をチェックしよう!
簡単な性格診断テストを用意した。自分がどのタイプに当てはまるのかチェックしてみてほしい。

自分の性格に合う勉強法の探しかた
勉強では、面倒くさがらずにいろいろな方法を試してみるのが大切。ダメだったときには、別のやり方に変えればいい。
まずいのは、効果が出ていないにも関わらず、ひとつの勉強法にこだわること。勉強のやり方をコロコロ変えるのもよくないけど、結果がでないとわかった場合には、すみやかに別の方法へシフトしたほうがいい。
勉強法がいくつかある場合には、はじめからひとつに絞らず、いくつか試してみよう。
たとえば英単語を覚える場合だったら、次の2つの方法を両方ともやってみる。
どちらの勉強法が覚えやすいかをテストしてみて、うまくいった方を採用する。片方だけでは、その方法が自分にあっているかどうかはっきりしない。選ばなかった方が実は自分にはピッタリだった、なんてことがあるかもしれない。 勉強は継続が大切。自分の性格にあう勉強法を見つけられれば、学習はスムーズに進むし、成績はみるみるあがる。試験にだって受かっちゃう。自分にピッタリの勉強法を見つけられるかが、勉強の成果を分けるのだ。 では、さきほどの性格診断テストで4つに分けた性格タイプ別に、おすすめ勉強法を紹介する。 完璧主義タイプは「合計点主義」という考え方を取り入れるといい。 たとえば大学入試では、全教科100点をとる必要はない。理数系が満点なら、文系科目は30点そこそこでも構わないのだ。 受験でも資格でも、ほとんどの試験は「数種類のテストの合計点が〇〇点以上なら合格」というように、合格ラインが設定されている。合計でこの点数を上まわればいいわけだ。 完璧主義タイプは、この「合計点数で勝負する」という考えを身に付けてほしい。 完璧主義タイプは、ものごとを順番にこなしていくのが好き。本を読むときには、1ページ目から1行も抜かさずに読んでいく。 だけど、参考書やビジネス本などの勉強の本は、はじめから最後まで読む必要はない。自分が知りたいところだけに目を通せばそれで十分だ。 その代わり、必要な部分はページがすり切れるほど、何度もくり返し読む。自分のものにする。この「一部熟読法」なら時間を大きく節約できる。勉強に優先順位をつけるということだ。 完璧主義タイプは、わからない部分があると、その場所を離れられない。いつまでも考え続けてしまう。 もちろん、ものごとを深く考えるのはとっても大切なことだけど、こと勉強に関しては、早めにあきらめたほうがいい。 うんうんと悩んでいるのは、脳みそをフル回転しているように感じるが、実際には脳はそれほど活発に動いていないということが脳科学の研究でわかっている。 ある程度考えてわからない場合には、だれかに聞いたり、答えを見てしまおう。「考える時間は〇分まで」と決めておくといい。効率よく勉強するのはズルくない。試験で結果をだせればいいのだ。 なんでもテキパキこなすその姿は一見すごく感じるけれど、よく見ればひとつひとつがとっても雑。スピードを意識しすぎるあまり、ミスが目立つのだ。 要領がいいタイプは、ミスに対する認識がとっても甘い。その甘さは、チョコレートを口に含んで、ストロベリーシェイクを飲むくらいだ。 このタイプは、たとえテストでミスをしても「テスト中にもっと集中していれば、こんなミスはしないもん」とあまり反省しない。 だけど、テスト中に集中していない人なんていない。もし集中できていないのが本当ならば、それが本来の実力だ。つぎのテストでもきっと集中できないし、同じようなミスをくり返すだろう。 まずは「ミスに気をつけるのは試験日だけでいい」という考えを改める。日常の生活でもミスを減らす努力をしよう。 普段の勉強から、まちがえたり、不安だったりするところには、しるしをつける。自分のミスの原因がどこにあるのかを見える化しておく。 間違えた問題はなんどもくり返し解くなど、勉強には日常的に自分にきびしい姿勢でのぞもう。 要領がいいタイプはなにごとも早合点しがち。常に前に進んでいないと落ち着かない。 わかったと思っていても、実は表面的にしか理解できていないことはよくある。学んだことをだれかに説明するなど、自分が本当に理解できているのかを確認しよう。 話し相手がいないときには、ひとりごとで構わない。そのへんにある人形や写真に向かって説明してみるだけで十分効果がある。 自己中心タイプは、気分がのっているときにはいつまでも勉強できる。長所をどこまでも伸ばせるその性格は、社会に出たあと重宝されるだろう。 その半面、試験などの平均点を見られる機会にはめっぽう弱い。 このタイプはひとりで勉強するのではなく、定期的に友人を誘って勉強会をひらくといい。強制的に不得意分野と向き合う時間をつくるのだ。 勉強会では、得意分野を教える代わりに、不得意科目を教えてもらう。そうすれば自分の欠点を補うことができるし、人に教えることで自分の知識の再確認ができる。得意な人から学べば、おもしろさに気づくかもしれない。 自己中心タイプは、気分にムラがあるので、試験当日にコンディションを合わせるのが苦手だ。 強制的に気分をもり上げるために、カレンダーにXじるしをつけて、本番までの残り日数をカウントダウンしていこう。数字が減っていくのを毎日眺めていれば、自然とテンションが上がっていくはず。 指示待ちタイプは、「ああしろ、こうしろ」と手とり足とり教えてくれる教室に通ったり、信頼のおける人に先生になってもらったりするといい。 向上心が乏しいので、勉強をするときには「なんのために勉強をするのか」という目的をはっきり意識しておこう。 指示待ちタイプにおすすめなのは、「うまくいっている人のマネをする」という方法。 自分より忙しいのに勉強と両立させている人がいたら、積極的に「どんな方法で勉強しているの?」とたずねてみよう。「なるほど!」と思える方法を教えてもらえたら、自分も同じことを聞いたとおりにやってみる。 勉強法を自分で工夫するのが苦手なこのタイプは、他人のアイデアを借りるのが手っとり早い。まじめで、指示されたことはきちんとやり切れるから、きっとうまくいくだろう。 その結果、手応えを感じられたら「自分はもっとできるのでは?」と欲がでてくるはず。ちいさな成功体験を積みかさねていくことで、そのさきに「指示待ちタイプの進化系」が見つかるかもしれない。
性格タイプ別勉強法
1完璧主義タイプ
このタイプは、コツコツ積み上げていくのが得意な半面、要領が悪くて勉強に時間がかかってしまう。まじめな努力家だからこそ、ひとつのミスが気になってしかたがないのだ。
合計点主義者になる
優先順位をつける
わからないときは、早めにあきらめる
2要領がいいタイプ
「どうすれば少ない労力で大きな結果を出せるか」を常に考えているこのタイプは、短期間で結果を出す。
普段の生活からミスには気をつける
本当にわかっているかを確かめる
3自己中心タイプ
自分の好きなことには集中するけど、嫌いなことからはどこまでも逃げるのが自己中心タイプ。好きな教科はあきずに勉強するが、嫌いな科目にはいっさい手をつけようとはしない。
友人を誘って勉強会をする
試験当日までの日数をカウントダウンする
4指示待ちタイプ
指示されたことは努力するけど、向上心はいまひとつ。なにごとにも受け身で、積極性にかけるのが指示待ちタイプ。
きびしい師匠を見つける
とりあえず優秀な人のマネをする